透明 vs 虹色
「言われて当然だ!お前はアリスを殺した!」
「ふん、あんた私たちを喰うんじゃなかったの?」
「それは…!」
「自分は殺してよくて、私はダメって?クズなのよ、あんた。まぁ…私もか。服部を祝福してたつもりだけど…水弾!」
ルリの放つ水弾が絶え間なく穴倉を襲う。
穴倉は、触手を高速で動かして弾く。
「あんたの短い足じゃ、速攻は無理よね。こうして延々スタミナを奪ってから、確実にとどめを刺してあげるわ」
そしてそのうち一発が、穴倉の胴体をかすめた。
「性格があらわれてるな。だが何だ?服部?何の話だ?」
「あんたは知らなくていい話よ。水弾!」
足を狙われ、側宙でかわす穴倉。
脇腹がかすかに痛む。
「お前のねちっこさはわかってるつもりだからな。サバサバしている様で、実は諦めが悪い。そういう話だろ?しかし体が重いな」
「あんたは嫌なところで鋭いのよね。でも自分に何が起きてるのかには鈍感なのね。ひくわ」
「…有栖川を殺したお前が、有栖川と同じ言葉を使うな!虫酸がはしるんだ池中!」
「ふん、あんたアリスの話をしてると、感情豊かになるわね。教えてあげるわ。あんた不動心の称号が消えたわよ。だから体が重いんだわ」




