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ならば揺さぶる

 ユウは剣越しにあずみに語りかける。

 普段は飄々として、食べ物のことばかり口にするものだが、何だかんだ言ってユウは勇者だ。

 幼少から神殿でガインと共に育ったユウにとって、正義を()すことは当然。

 ゴブリンとして生まれたガインと違い、人間として生まれたユウは出自を理由としたコンプレックスがない。

 故に、ガインの様な苛烈な感情を正義の名のもとに振りかざしはしない。

 食べ物が絡まなければ幾分か冷静といえる。

 そしてユウはあずみの心の輪郭を捉える。

 咄嗟(とっさ)にユウの一撃を受け止めたこと。

 そして言動から、里に愛着を持つ魔物だということ。


(こいつは何が何だか分からぬが、里の者をやらせはせん、と言った。 つまり状況が分かれば話せる奴かもしれん。 ならば揺さぶる!)


「それが貴様の正義か、魔物よ! そこに抱えられし娘子(むすめご)は、この少年たちのもとより(さら)われた! 人身売買に手を染める“混沌”によってな! この忍隠れの里が悪事の片棒担いでおることは知っているのか!?」


 ユウは、服部あずみが前後の事象によっては善悪を判断出来るのではないか、と踏んで仕掛けた。

 あずみの鍔迫り合いの力が弱まった。

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