表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2175/2233

でも、覚悟決めて来てるんで

 タツキは一瞬で間合いを詰めた。

 鞘走る折れた剣は加速してエタースに襲いかかる。

 その速さは先日の比ではなかった。


「くそッ!」


 かろうじて避けたエタース。

 冷や汗を背中にかんじながら、ネネクレアを人質にしようと叫ぶ。


「止まれガキッ! こいつを殺すぞ!」


 だがタツキは全く聞く様子がない。

 むしろ、更に加速する。


「おい、聞けって!」


 エタースの呼びかけもむなしく、剣はとてつもない速さでエタースの首筋に向かって水平に振るわれた。

 だがそこにレインが割って入る様に現れ、タツキの剣を指でつまんで止めた。


「手加減しませんよ」


 そして拳を繰り出す。

 手加減なしのレインの一撃。

 食らえばタツキは即死だ。

 防御しても防御ごと死ぬだろう。

 とはいえ、避けられる速度の拳ではない。

 終わったとタツキは思った。

 しかし、終わりはしない。


「ぐぅっ!?」


 殴り飛ばされたのはレインだった。

 殴ったのは巨大な土の拳。

 いや、石の拳か。


「ほんとはお前とは戦いたくないんですよ」


 そう吐き捨てる泥島は、心底嫌そうな顔。

 だが、怯みは微塵もない。


「でも、覚悟決めて来てるんで」


 そう言って目力強く、強く、強くレインを睨んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ