戦うしかない様だ
ユウの返答は当たり前のことを当たり前に言っただけで、別段特別なところはない。
それはロイドも理解している。
「そうか」
「ああ。 ましてや忍風情に、私が受けた依頼についてお願いされる筋合いがない」
「……その通りだな」
忍は誰かの依頼で動く者だ。
その忍が退いてくれなどと言っても、じゃあ誰かに退いてくれと言われればお前は退くのか?という話になる。
ユウは、甘いことを言うロイドに嫌悪感を抱いた。
「お前にとってここは故郷の様なものかもしれんが、そんなこと、私たちには関係ないな」
「……その通りだな」
ロイドにとってこの里は第二の故郷だ。
王族であるということ以外、何もなかった自分を何者かにしてくれた土地。
強き聖騎士ガインを慕い、憧れたロイドが自分を確立した場所。
だからこそ、ガインがロイドを守った様に、ロイドもこの里を守りたいと思った。
しかし相手は超人勇者ユウ。
一対一で勝てるとは思わない。
しかもユウからは静かな闘志をかんじる。
怒気にも似た、静かな闘志を。
とはいえ、ならばロイドが退くのかというと、退きはしない。
「戦うしかない様だ」
ロイドのその言葉にユウがカッと目を見開いた。
そこにあるのは凄まじい怒気の膨張。




