表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2142/2233

それがこれからの俺なのかもしれない

 何だかんだと考える穴倉。

 その視界に映るのは、何もない空間とクマガイ。

 しかし、眼前の景色はすぐにかすんでぼやけて、(ちり)と消えた。

 気付くと、そこは森の中。

 どこか分からぬ、森の中。


「生き返らせないと、俺が」


 その言葉は、まるで強い決意を表明したかの様。

 だが実際には違う。

 この後に続く言葉がある。


「でないと、俺を保てない」


 これは、弱さの吐露だ。

 そして同時に、出直しの為の最初の一言でもある。

 穴倉にあるのは、アリスを中心に据えた心だけ。

 アリスに囚われている心だけ。

 そこには自分というものがまるでなかった。

 だが、そのまるでない自分を、保てそうにない現在。


「そんな俺は、もう俺じゃないけれど」


 穴倉が、空虚な穴倉を保てなくなった時。

 その時が今の穴倉羊透の終焉だ。


「それがこれからの俺なのかもしれない」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ