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アリスとデシネとイルマと穴倉

 アリスは、何事もなく流したような相づちを打った。

 しかし、露骨にしかめっ(つら)

 自分の能力よりも上だとハッキリ言われたことが気に入らないのだ。

 とはいえ、キレず騒がず、コクコクと小刻みに頷いて、イルマの発言を促す。


「ほんで?」


 アリスがおとなしいのは、デシネを認めているから。

 相手の意見が優れていれば、素直に受け入れるところがアリスにはある。

 ましてやデシネは戦った相手。

 邪神のイメージが強い。

 黒球につき動かされていたにせよ、邪神化した人間というところにアリスは一目置いている。

 となると、デシネと近しいイルマを優遇しようという気にもなるのだ。

 イルマを通してデシネを懐柔しようという気持ちはアリスの中に確実に存在していて、だからこそアリスは、クマガイが穴倉の爪撃を遮った時に、襲撃者の穴倉を(たしな)めた。

 襲撃を邪魔され、嗜められた穴倉だが、イルマにも、アリスにもわだかまりはない。

 あるのは、クマガイとの激突が不完全燃焼に終わったことで生まれた(くすぶ)りだ。

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