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ひたすらに闇の声を
黒球の言葉は、すぅっとガインの心に入り込んで来る。
「……」
黒球の言葉は、静かだ。
そして甘美。
「……」
黒球と混ざれば、勝機はあるかもしれない。
ガインがそう思ったのも無理はなかった。
(身も心も委ねれば、己がこの女を打ち破ることが出来ると?)
黒球の力を目の当たりにしてきたガインは、黒球の言葉に耳を貸す。
(なるほど、さもありなん)
そして、納得する。
「……」
黒球は言葉を続け、ガインの心にまとわりついてくる。
それを振り払おうとしないガインは、黒球の声に何ら疑問を挟むことなく、ひたすらに闇の声を理解して行く。




