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再度駆け出している
アリスが一撃繰り出す。
拳に炎をまとい、思い切り叩きつける、大振りのストレートパンチ。
食らえば誰であろうと、何であろうとひとたまりもなさそうだが、女はそよ風でも受けるかの様に、涼しい顔。
そしてアリスの拳は、見えない何かに阻まれた。
アリスがギラついた目で叫ぶ。
「うォォらァァァッッッ!!」
絶叫と共に拳をねじり込もうとするが、拳は進まず、逆に強い反発力で弾かれた。
「ちぃッ!!」
そして反発力は拳を弾いただけに止まらず、アリスを体ごと吹っ飛ばす。
「野郎ッッ!!」
アリスは空中で体を捻り、大股広げて、両足での着地に成功。
スカートが一瞬大きく膨らんだ。
「てめェッ!!」
悪態を突くアリスの着地点、その地床が激しく割れた。
アリスの体が受けた衝撃も相当のもの。
だが気にすることなく、女に向かって再度駆け出しているアリス。
一歩踏み込む度に、地床が割れ、炎が上がる。
アリスの前には、走る穴倉、ガインがいる。
先頭にいる穴倉の体からは熱が発せられていて、かげろうで輪郭がにじんだ。




