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二人は奴隷
二人は、お互いに知っていることがある。
「お前は何なんだよっ!」
「お前こそ」
二人は、お互いに知らないことがある。
「お前に何が分かるんだよっ!」
「お前こそ」
二人は、お互いに思うことがある。
「お前は」
「お前こそ」
交錯するは、二人の爪。
「うわぁぁぁぁぁ」
「いや、俺たちは」
二人は、最後の最後にお互いに拒絶し合い、分かり合えない部分がある。
黒球混じりのクマガイは、記憶が断片的にねじ曲がっていて、自分が何者か分かっていない。
穴倉は、記憶の焼き付けが失敗していて、自分が何者か分かっている。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ」
「奴隷だ」




