表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
138/2233

話は聞いてもらえる様だ

私は耳を疑った。

何という言葉遣いだろう。

ロリコン!?私のことか!?

キッショ!?私は気色悪いのか!?

この少女以外に言われれば、無礼を咎めるところだが、このメイド少女に言われると、むしろ申し訳なさが先に来る。そして、この少女が眉をひそめ、顔を歪めてなお美しさをいささかも損なわない表情をし、これを見れたこと、さらには彼女の眼中に入り、罵倒されたことへの多幸感と高揚感で、嬉しい気持ちになる。

こうも浮わついていては、自力で彼女の誤解を解く自信がなかったが、傍らにいる影ぼうしが助け船を出してくれた。

「失礼でござるよ。初老のおじさんに向かって、ロリコンとか、じじいとか。…ややっ、この方は、この街の冒険者ギルドのギルド長、タシリモさんでござる。」

「まじかよ、サーセン。じじ…タシリモおじさま、ゴードン薬店へようこそ☆いっぱい買って行ってね!」

急に愛想がよくなり笑顔になった少女を見ると、薬店で色々買いたい気持ちが溢れて止まらなくなるが、何とか振り切った私は、店内でぶどう水を三瓶買い、外に出ると、メイド少女と影ぼうしに一本ずつ渡した。残りの一本は私のものだ。

少女と影ぼうしは、いつの間にかぶどう水の瓶の栓を開けていて、既にごきゅごきゅと飲んでいる。

「君たちと交渉したいことがある。」

私の言葉に彼女たちは、全く同じタイミングで、サムズアップの親指を立てた。少女はそのまま掌で、どうぞ、と促してくる。

どうやら、話は問題なく聞いてもらえる様だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ