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ブレブロに根を張る
大通りに出るか出ないかのところに、ゴードンさんが見えて来て、ゴードンさんは俺を見ると、デカめのサラダボウルにがっぱがっぱと煮込みをよそいながら酒を勧めてくる。
俺が未成年だからダメだわ、と言って断ると、あーあーそうじゃった、と言いながら、俺が持っている酒瓶を受け取り、もう中身がない酒瓶をぐいっとあおって、新しい酒瓶も同じ様にぐいっとあおりながら俺を横目で見る。
俺は煮込みをハフハフ言いながら食い、平らげると、今度はトムじいの洋裁店の様子を見に行く昼めし時までこのままぼーっとする。そんな俺をゴードンさんは穏やかな目で見ては、うきうきした様子で、小遣いに銀貨を一枚くれる。
心地よすぎる寄生状態&少し前の服部と同じ、家の前でのダラダラ状態に今度は俺がなっているワケだが、これはもう仕方がないわ。
あの日、あのバカ共の襲撃でゴードンさんが死に、奥さんが泣き崩れていたところを、俺が生命復活魔法でしれっと生き返らせたんだわ。そこからはもう、俺はゴードンさんちの娘状態なんだわ。
 




