プロローグ
初めましてSENGOKUです。
つたない文章ですが、中学の頃から妄想していた物語です。
これから読者様にお付きあいいただけるよう頑張ります!
【プロローグ】
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まず始めに、目に映るのは真っ赤に燃える炎だった。
そして、それに逃げ惑う人々の悲鳴と怒号。
ーーー閃光。
激しい爆発を伴い舞い上がる火の粉と土煙。
人々の声が掻き消された。
紅蓮の炎の中で巨大な陰が潜む。
炎で姿形を捉えられないが、異形の姿を彷彿させる低い唸り声ははっきりと聞こえる。
揺らめく「それ」の眼は蒼く輝いていて、蒸せるほどの熱さの中でも寒気すら感じさせた。
その場から動けない。
恐怖...これがそうなのか。
今まで感じた事のない感覚だった。
ーーー終わらせなければいけないのだろうか。
陰の主がこちらへ歩み寄る。
ーーーまだちゃんと伝えられていない。
地鳴りをあげ、足を引きずるようにして巨体が近づく。
ーーーごめんねって、言えてないのに。
半歩距離を取り立ち止まる。
その巨体をさらに誇示するかのように両の手を大きく振り上げ、
ーーーでも、私の思いは真実だから。
私に巨腕を降り下ろした。
ーーー信じて。
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僕が目を醒ました頃には、事件は終息していた。
村の半分を焼いた「◯◯◯」は首を切り落とされて死んだらしい。
「◯◯◯」が残した爪痕は大きく深く。
僕の心にも一生付きまとうのだろう。
でも。
僕は絶対に許さない。
僕の初めての友達「◯◯◯」。
やっと話ができるようになったんだ。
お花も摘みに行ったし、手作りの花冠だってプレゼントしてくれた。
殺すことなかったんだ。
なんとかなったはずなんだ。
なんとか...。
僕は絶対に。
ーーー母を、許さない。
後につながる大切な場面です。
まだプロローグですがもし感想など頂けたら嬉しいです( ・д・)