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【詩集】射してくる夜明けの光

【詩】夢の後始末

作者: につき

わたしは高速で移動する


闇は銀色に流れていく


春雷が轟き

あたりを紫に照らし出す


こんなにも速く

過ぎていく景色のことを


後から来るものは

知らない




狂風の中で

上下左右も

分からなくなっても


握りしめているその欠片を

決して離してはいけない


凶悪に

引き千切ろうとする

暴力にも


真っ黒に

濡らしてしまおうとする

干渉にも


あなたごと

焼き尽くそうとする

怒鳴り声にも


その夢の欠片を

任せてはいけない




カバンの中で震えている

あなたの大切な

まだ果たされない

小さな涙は


もしかしたら

そのまま眠ってしまうかも

しれないけれど


いつか雨上がりの

大地に立つときに

見るだろう


遠野に立つ

まだ若い虹の輝きを


忘れられない約束の

涙の美しさを


諦めても蘇る

撓やかな夢の後始末を

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― 新着の感想 ―
[一言] 強い意志と、大切な人をそっと見守るような温かさが感じられました。 雨上がりの空に、若い虹を見つける。そんな喜びを、嵐のように過ぎゆく時の中でも見失わないでいたいですね。 春の心地よい時はあ…
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