波紋

がぶっと、いかれます。

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　藪(やぶ)をつついて蛇を出す

　愚かさを知ってはいるくせに

　静かな水面(みなも)に石を投げこむようなまねをする

　波ひとつなかった水面(みなも)にひろがる輪の連(つら)なりは

　底に棲(す)まう水蛇(みずへび)が巻くとぐろ

　渇きに耐えきれずに 口にふくむべく

　てのひらに汲(く)もうとすれば

　牙を剥(む)き 鎌首をもたげるにちがいない

　だから気をつけろ

　渇きに耐えきれずに その手をさしいれるな

　だから気をつけろ

　小石を投げこんで そのとぐろが

　底で巻かれているのを目にしただろう？

　渇きに耐えきれないなら

　口にふくみたかろう？

　てのひらに汲(く)みたかろう？

　だがそれは あの水蛇(みずへび)のとぐろのなかに

　手を差しいれることなのだ

　静かに見える水面(みなも)の底には

　水蛇(みずへび)が潜(ひそ)んでいる

　小石を投げこんでたしかめろ

　水蛇(みずへび)がとぐろを巻いている

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　ピラニアも、いるかも。