プロローグ2
目を開けるとそこには見たことの無い景色が広がっていた……………ということはなく、さっきいた所のままだった。。。だった。
は?え?は?……は?
「いや〜すみません。まだ決めないといけないことがあったんで」
おいおいまじかよ。
俺結構楽しみにしてたんだけど。
わくわくしてたんだけど。
「だから謝ってるじゃないですか。はやく転生したいんだったら文句言わずにちゃっちゃっと質問に答えてください。じゃないと適当なとこに送りますよ」
はいはいわかりましたよ。答えりゃいんでしょ。答えりゃ。(なんで開き直ってこっちが悪く言われてんだよ)
「では改めて、今決まっていることは、性別は男で、中世ヨーロッパ並の文明の、身分制と魔法とか色々ある異世界に転生する事になっていますが、訂正したいところはありますか?」
ないぜ。(なんかゆるいなこいつ)
「聞こえてますよ。こいつってなんですか。かっこつけたらいいとでも思ってるんですか。全部聞こえてますからね。」
わーったよ。悪かったって。めんどくせぇな。
「はぁ、こっちのセリフですよ。まあいいです。次は身分を決めます。平民、貴族、王族のどれがいいですか?」
んーとな。ちょっと待ってくれ。
平民はせっかくの身分制なのにもったいないだろ?いや、でも成り上がりとか面白そうだな。まあそんな上手くいかねぇか。平民は無しとして。
てことは、貴族か王族だけどなぁ。王族ってなんかめんどくさそうだよな。貴族にするかな。貴族なぁ。いいや、貴族にしよ!
「貴族でいいんですね?」
ああ。
「じゃあ階級はどうしますか?」
具体的には?
「そうですね。上から順に、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵、騎士爵です。あ、でも騎士爵は一代限りなので平民と貴族の中間の立ち位置になります。」
なるほどな。どうするかなぁ。低くても舐められそうだし、高くても周りが鬱陶しそうだし、でもどうせなら高い方がいいよなぁ。侯爵か伯爵かどっちかか。………よし決めた!侯爵にする!あ、長男は嫌なんだけど…
「いいですよ。では侯爵家の次男でどうですか?」
うんそれがいい。
「魔法の適正なんですけど、基本的に属性は火・水・土・風が一般的に知られていて術者も多いです。それにプラスで闇と光がありますが、これは使える人がほとんどいません。数十年に1人の確率で現れます。火・水・土・風をまとめて4属性といい、それに闇と光を合わせて6属性と言います。あとは、空間魔法とか時間魔法とかあります。ですが、これらは神の加護を受けている者か神から直接授けられないといけないので今までに両手で数えられる程しかいません。以上、質問はありませんか?」
多分ない……と思う。で、俺は属性選べるのか?
「それですが、どうせなら全属性授けてみようと思ったんですけど、どうですか?」
え、いいの?俺チートじゃね?無敵じゃね?
「あ、それなんですけど、だいたい1人1属性か2属性しか持ってないんです。4属性や闇、光魔法を持っているとなると天才とか神童とか呼ばれるようになります。まあ平民は1属性、貴族が2属性で、王族の血をひいている人はほとんど3属性なので、そのことを広めるとだいぶめんどくさい事になりますね。」
まじで?自慢出来ないかんじ?まあいっか。
「それと」
え、まだあるの?
「属性が多い分習得するのに時間がかかります。詠唱はしてもしなくてもいいです。属性のことは信頼できる人にだけ言うか、隠したままにするか、それともおおっぴろげにするかはあなたの自由にしてください。」
了解。
「あと、いろいろ特典つけとくんで。」
特典ってなんだよ。
「それは後々分かりますよ。
最後に、今度こそ楽しい人生を送ってください。私には教会にいけば会えますよ。」
ああ、わかった。じゃあもういけるか?
「ええ、頑張ってください。────。」
突如、光に包まれた。
神が最後に言った「面白くなりそうだ」という言葉はこの時の俺にはとどかなかった。
次回、やっと転生します。
神の口調が変わってる?
神ですから、しょっちゅう変わるんです。




