さかみち
ねぇ
どうして上り坂の途中で
あなたは止まったの
どうして立ち止まってしまったの
だってほら
立ち止まってしまったら
そこから先に進めない事
足下を見れば
わかることじゃないか
立ち止まってから
また
ゆるゆると動き出して
どうにかこうにか
上り終えるなんて
そんな器用なことが
いつだってできると思っていたのかい
上り坂は
ゆるりゆるゆると
止まらずに上り続けて
上り続けて
上り続けないと
上れないものなのに
なんだか
いつもと違う
それは
いつも
止まってしまっていたから
今日はたまたま
違う
今までが
たまたまで
今日が普通
ゆっくりとでも
足を踏み出せない
どうしても
上れない
さかみちが
怖い
足が震えて
手が震える
そんな時
どうするって
一度
冷静になって
もう一度
坂の下に戻って
上り直しなさい
失敗を
冷静に見つめる
そうすれば
上れる
冷たい道路が教えてくれるのは
ただそれだけ
冷たい言葉を聞くのは
君自身
あぁ、後ろから押してほしいのかい。
嫌だよ、潰されそうだ。
ありがとうございました。