9話〜初めて死刑宣告されちゃった!?〜
「ん...んん...」
なぜか体が重くて動けない。
決してだるいとかではなく、何かに拘束されている感じだった。
まだ眠たかったが強引に目を開いた。
そして私は気づいてしまった。
まぁ気づかなければいいというわけではないけれど...。
「ふえっ!」
“これは...どうゆう状況??”
気づけば私はオスカーの腕の中にいた。
とにかく近い。
顔が近い。
とりあえずこの状況を打破するために話しかけてみる。
「た、隊長、起きて下さい」
「......」
しかし、彼は全くと言っていいほど無反応だった。
「起きて下さいってば」
すると以外な言葉を言った。
「...母さん...」
「えっ!?」
彼は確かに‘母さん’と言った。
私は彼にきいてみたい事がまた増えてしまったが、今はそんな事を考えている暇はなかった。
「いい加減にしないと怒りますよ!」
それでも反応を見せない彼に私は、拳を彼のみぞおちにドストライクさせた。
「ぐはっ!」
みぞおちをやられると彼はベットから転がり落ちた。
「痛ってぇな。何しやがる!」
「隊長か悪いんじゃないですか」
「ああ?ベットが一つしかねぇんだから仕方ないだろうが」
「仕方なくないですよ!」
と、言い合っていると二人の兵士が来た。
「夫婦喧嘩はそこまでにして、お前らには制裁が下ることになったからな。犯罪者共」
「制裁?」
「ああ、罪状。国家反逆罪の罪でお前らには死刑が言い渡された」
「はへ?」
それだけ言うと兵士達は「明日の夕暮れ時に刑を執行する」とだけ補足を入れ去って行った。
頭の中で様々な事が頭に浮かんだが、とりあえずオスカーに言いたいことがあった。
「どうしたらこうなるんですかぁ」
「このくらい計算の内だ。今のうちにしっかり食べておけ。明日は笑顔で行くぞ」
「何が笑顔だぁあー!」
初めて本気で彼にキレた私だった。
こんにちは深沼バルキです。
死刑宣告!というある意味でベターな展開になってしまいました。
ですがそれはそれで良いと自分は思っています。
ここまで読んでくださりありがとうございます。