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キスマーク

作者: 八洲凌

 私にキスした口で、きみは彼女のことが好きだと言う。さんざんあの子の好きなトコロを並べてニヤニヤ笑うきみを見る。自分だけ満足したら、いつもきみはそうだ。わたしはベッドの上で丸くなる。

 今度はいつ会うの?聞きたくもないことを聞きながら天井を眺める。もうここに来るのも何回目か分からないけど、あの子のことを話してるきみを見ても面白くない。もっと彼女と会えればいいのにな、抱きしめながら苦笑いで話しかけてくるのに、そうだねと笑い返す。そうすれば私を呼ばなくていいもんね。

 わたしも好きなひとはきみじゃないのに、彼女のことを話すきみを正面から受け止められない。お互い、たまたま都合が良い時期に乗り合わせただけで、きこれから一緒に過ごしていくわけじゃないし、わたしもそんなつもりはない。

 それでもせっかくお隣さんになったんだからもうちょっとマナーとかないのかな、少し不満げに思うのもいつものことで、こういう人だから都合がいいというのも否めない。

 いつの間にか寝息を立てるきみに、後ろから無責任に所有欲を残す。あは、ここなら自分で気づけないかも。ちょっとした優越感に浸りながら私もまどろむ。


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