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01 現代の冒険者



  ***



 冒険者とは。

 ―――魔物を狩る者である。


 ――王国各地には、魔物がいた。

 人家の破壊し、王国へ脅威をもたらし、人を食らう被害を与えていた。――それらと対峙し、対抗するためには、人は《聖剣》の力が必要だった。


 この世界の中心には、《熾火の生命樹フレア・ユグドラシル》という神樹があった。強大な魔力マナを貯蔵し、佇むその木の力は絶大だった。ある日、〝始祖しそ冒険者〟という男が訪れ、《聖剣》と契約した。そんな伝説が残る。


 それが、この《島》の始まり。

 人と、精霊と、そして聖剣が、お互いに手を携え、魔物へと立ち向う力を得た。



 島は、湖の上にあり。

 冒険者が集まる、冒険の舞台ともなった。


 緑豊かで。華やぎ。毎日のように売り物を売る声や、王国硬貨の落ちる音が、雑踏に響く。周辺王国からやってくる馬車は、甲冑装備に身を固める冒険者とすれ違い、冒険者たちは、

どこか遠くの王国の――〝ダンジョン〟や〝冒険エリア・山脈〟に挑み、魔物を倒し、戦利品を持って帰ってくる。

 他のどの王国よりも明るく、無骨で、冒険者たちや、精霊の笑顔がある。――商人も、魔物の生態を調べに来た学者も、みんな、みんなが笑顔になる。島の街が華やいでいだ。



 ―――〝彼〟が目指した理想も、その中にあったという。


 窮屈で。でも人家が寄り添い、雑多で。ここには王国世界の宮廷のような堅苦しい礼儀作法なんてものは必要ない。学者のような、諸国に通ずる学識なども。勇ましく剣を携え、または大剣を担ぎ、冒険エリアに出て行く。ただ、それだけでいい。



 冒険者が与える熱で、街が沸き立っていた。


 雑多な町には生命の笑顔があった。

 生命の笑顔には、強さがあった。



 ――その緑豊かな島を、 《剣島都市サルヴァス》といった。




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