6.ここはハイファンタジーですか?
「さんびゃくねんっていったいどうなってるの!?ふつうしんでるじゃないか!」
でもこうして僕は生きてるわけだし、なんなら体が小さくなって幼稚園児みたいだ。それ自体がおかしいけど本当に300年もたってしまっているのか?そうだとしたら父さんに母さん、それに兄さんや姉さんたちはどうなったんだ?それと僕の大学生活も休学…いやそれどころじゃないか。ああオカ研で仲良くなった友人たちはどうなったんだろう…駄目だ考えが全くまとまらない。
「ぐっ…」
「ギン!やはりいきなり伝えるのは衝撃が強すぎたか…だがいずれ伝えねばならんことだったのだ」
「だ、だろうね」
むしろ今伝えられてよかったかもしれない。後々に隠されて教えられるよりは衝撃は少ないだろうから…それでも一気に押し寄せてきてまだ全く現実感はないけど。
「あたまがくらくらする」
「すまんな……私の都合とはいえこのような結果になってしまって…」
「きんちゃんのつごう?どういうこと?」
「……それはまた明日話すとしよう。今は整理出来んだろうし、疲れたろう?」
確かにハイハイで想像以上に体は疲れているけど、それ以上に知りたいことが多すぎる。まずあの後僕がどうなったとか、この陣はなんなのかとか!
「それも明日話す。ほれ、今日はもう休め」
僕のことを心配するように掛布団をかけお腹の当たりをポンポンとし始める金ちゃん。もうそれをされる年齢じゃないんだけど…体は確かにそれぐらいの感じになってるけどさ。というか今声に出してたっけ……本当に気になることが多い…ぐぅ……
「お休みギン。本当に良く帰ってきてくれたものよ」
翌朝…たぶん翌朝?この雲竜図の部屋って実家の離れにある建物の更に真ん中にあって、更に襖が閉じられてるから時間がいまいち分からないんだ。
「おお、おはようギンよ」
「うん、おはよう金ちゃん」
横に居た金ちゃんに挨拶をするけど、どうやら朝であってるみたいだ。
「前回目が覚めてから3日目の朝じゃな」
翌朝ではなかったみたいだけど…寝すぎだよ僕よ。いや300年に比べれば圧倒的短さだけどさ。
「翌朝起きんから心配じゃったが、きちんと呼吸はしておるし頬をつついたら身じろぎをしたから安心したわい」
「そうだったんだ…心配かけてごめんね?」
「あの時に比べれば何万倍もマシじゃから構わん。それにしてもまた少し回復したようじゃの?呂律がうまく回っておる」
あの時とは渦の中で気絶したことだろうか…あれは本当にダメだと思ったもんなぁ。そして呂律が回るようになったのは助かる…昨日、いや3日前は赤ちゃんが話すような感じで自分が話してるのに聞き取りにくくて仕方がなかったからね!
「これなら話をしても問題なさそうだの」
「うん、体も…よいしょっと」
腕を使って上半身を起き上がらせるぐらいは簡単にできるようになってるし、これなら多少の衝撃があっても大丈夫だ。といっても前の情報はまだ整理できてないけど。
「足はまだ動かないなぁ」
「それは体自体のリハビリや気の回し方を覚えんと難しいの。体は赤子じゃが、実態は寝たきりから目覚めたばかりの大人みたいなもんじゃからな」
「そう!まずはそれだよ。何で僕の体は縮んでるの?ついでに何で実家に居るの?後は」
『質問が多いんじゃないかい?まずは1つずつにしなよ』
「あ、化け猫さん」
色々と質問を始めようと思ったら、襖が開いてヌルっとあの時の化け猫さんが入ってきた。
「む、昨日はいなかったというのにどこに行っておったんじゃ」
『そら餌探しに行ってたのさ。山奥に人間が見つけていない小さなダンジョンがあったから、そこのやつらをね』
「また勝手な…」
『別にいいだろう?氾濫前だったしむしろ感謝して欲しいぐらいだよ』
「主はどうした?」
『狩ってあるよ。旧鼠の野郎だったから、あたしを見て舐め腐っててね…ゆっくりと燃やしてやったよ。許しを請う声が滑稽で笑えたね』
「そこまで説明せんでいいわ!ギンの教育に悪いじゃろう」
『教育って魂は大人だろうに』
「それはそれ!これはこれじゃ!」
『面倒だねぇ』
また喧嘩が始まりそうなんだけど、どうすればいいんだろうか?
「えっと…金ちゃんと化け猫さん?」
「おおっと、また心配させるところだったの」
『あたしゃからかいがあるから構わないけどねぇ…それとあたしの事は火車って呼びな』
どちらかというと仲裁しようとしていたんだけど、喧嘩前に止められたから良いか。んでこの大きな化け猫さんは火車であってるんだ……何で居るのか非常に気になるところだけど、その前にもっと気になる言葉が火車さんから出ていた。
「ダンジョンってどういうこと?」
もしかしてここは異世界ですか?
この物語はローファンでございます。
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