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12.お部屋に向かおう…ボスとか出ないよね?

 僕の腕を掴んだままズンズンと進んでいく金ちゃん…分かった、分かったから自分で歩くって!引っ張っているのにやけに体が安定していてちょっと怖いよ!?

「本当かの?」

「引っ張られる方が行きたくなくなるって」

 だって近づくたびに部屋の揺れが激しくなってるんだもの。あ、今お札が1枚剝がれた…そしてそのままボロボロになって崩れていったよ。ナニアレ?あの部屋には何が封印されているの?入ったらとんでもない化け物とかいないよね……それはそれでロマンがあるけど。


「えーっとね、金ちゃん。あそこが僕の部屋なのは無理やり納得するよ」

「無理やり…まぁよかろう」

「それでもね?僕はあんなに変な状況になる場所に住んでいた覚えはないって!あそこまで揺れていると流石に怖いよ!?」

 ピタッ


「あれ?」

 揺れが突然収まったぞ?あんなにガタガタ扉が動いていたのに急に静かになられると逆に怖いんですけど…これがポルターガイスト現象ってやつ?もし悪霊なのなら部屋からお帰り下さい!そうでないのならおとなしくお待ちください…お茶とか必要かな?

「そこじゃないだろうに」

「いやだって、お客さんじゃない?」

「相変わらず変な所で天然じゃな……元々家におったものだから気にする必要なないぞ」

 なんだぁ、それならおもてなしは要らないか。ってちょっと待って欲しい。


「もともと僕の部屋にいたって事!?」

 まさかの知らない同居人!

「ううむ、居たと言うよりはあったの方が正しいかの」

「どういうこと?」

 あったって物に対する扱いな気がするんだけど。でもあんなにガタガタ揺れるような物を部屋に置いておいた記憶はないけどなぁ……なんなら300年も経ってるんだから朽ちたり錆びたりしていそうだよね。引っ越しの時になるべく持っていけるものは持って行ったけど、大きいのは残していったからなぁ。それでも戻ってきたときに入念にお手入れとかはしていたけどさ。


「あぁ、そうだ!300年も経ってるのなら、僕が住んでいた賃貸は…」

「もうとっくに契約は切れておるの」

「デスヨネー」

 入居して短かったけど結構気に入ってたのになぁ……あのお菓子を偶にあげていた子は元気に暮らせただろうか?あの時代におかっぱで着物姿ってのは珍しかったけど、人懐っこくで微笑ましかったよ…何故か一度もご両親には会えなかったのが残念ではあったけど。


「……まぁ、それはまた今度でもええの」

「んん?何の話?」

「こっちの話じゃ。あの部屋の物はここに運んでおるから、そこは安心せい」

「それなら安心…なのかな?」

 あんなにガッタガタ揺れていた部屋に僕の思い出の品たちが仕舞われている――――早急に救出しないと!


 引っ張られていた腕を払い、自分自身の足でえっちらおっちらと全速力で歩き出す。

「行くよ金ちゃん!僕の収集品達が壊れてるかもしれない!」

「んー、基本は大丈夫じゃないかの」

「基本だと余計に心配だよ!?」

 多少は壊れていたりするってことだよねそれ!?むぅ…よたよた歩きでしか近づけないのがもどかしくって仕方がない!


「おわッ!」

「ほれ、危ないから急ぐでない!」

「あ、ありがとう」

 急ぎ過ぎたのか想像以上に握力を消費してしまっていたみたいで、フッと手が手すりから離れてしまい、危うく廊下の床に倒れる所だった……あっぶなかったぁ。子供の体系だと頭が重くってすぐに倒れちゃうんだよ。


「もう少しこの体ってどうにかならなかったの?」

「汚染されておらんかった肉体をどうにかこの形にしたといったろうに――――肌の見えん所が緑色になるのを許容できるのであれば、もう1~2年ぐらいは大きかったかもしれんが。尻などをそうすればよかったかの?」

「よくぞ綺麗な体で直してくださいました」

「ん、宜しい」

 お尻が緑色って全体が蒙古斑みたいじゃないか……それか蛍。


「光った方が良かったか」

「ご勘弁を!」

 今の体万歳!

次回お部屋探訪…キャラが勝手に動いて入れませんでした!


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