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妖精物語  作者: 清ピン
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プロローグ

むかし、むかしのおはなしです。

とある町に「ベル」と「アイ」と言う仲の良い兄妹がいました。

二人は10才と7才のやんちゃ盛り、

休みの日には、近所のお友達と、色々な遊びをしていました。

そんな、ある日の事でした。兄妹は密かにある計画を立てていました。

それは、この町にある森を探検する事でした!

その森は唯一のミステリースポットでいつも、大人達に「あの森に入っては駄目だ」と注意されていたのです。ベルとアイの兄妹は、両親にお弁当を作ってもらい「ピクニック」と称して出掛ける事にしました。

 その日はとても寒い冬の日でした。

「アイちゃん、ベルお兄ちゃんの言う事を聞くのよ!」

と妹のアイはお母さんから注意を受けながらお弁当を貰い、二人は出発しました。

兄のベルは百科事典と地図と目印になる布を沢山リュックに、妹のベルはリュックにお弁当を積めて、

さぁ!冒険の始まりです。

 その森は「迷いの森」と言われているぐらいに広くて複雑な道になっている森でした。兄のベルは、頭良く、同じ間隔で目印の布や地図に記入して進んで行きました。

「ねぇお兄ちゃんあのお花は何て言うの」

「あのお花はね!・・これだ!春待ちの花だって」

「ふ~ん!そうなんだ!」

兄のベルは片手に百科事典を持ちながら、妹アイの質問責めに合っていました。

 二人は楽しみ、尚かつ帰り道に注意して前に進みました。どれぐらい歩いたでしょう!二人はある、小さな入り口の洞窟を見つけました。

その洞窟からはぼんやりと灯りが見えています。二人は、誰かいるかも知れないと思い。入りました。

ロウソクにマッチで火を付けて恐る恐る手を繋ぎながら、その微かに見える灯りに向かって歩いて行きます。その洞窟は子供でも、いっぱいいっぱいで大人達には入れないぐらいの洞窟でした。歩いても歩いてもなかなかたどり着く事が出来ませんでした。

二人は恐くなり、行くのを諦め様としたその時です。

奥の方から「こっちだよ!もうすぐだよ」と声が聞こえて来たのです。二人は驚きましたが、引き返す訳にも行かず、前に進みました。

 そしてついに灯りの場所にたどり着いたのです。するとどうでしょう!そこには手のひらサイズのお家がいくつかあって、一つの町見たいになっていました。

しかも驚いた事にそのお家には、羽を持った小さな小人が住んでいました。

「お兄ちゃん、ここは何処なの?」

「うーん!・・・辞典にも載ってないな?」

すると小人の方から言ってきました。

「貴方達お名前は・・」

「僕はベル」「そして妹のアイです。」

「そうなんだ!私は春妖精でチロル。妖精の村にようこそ」

二人は驚きました。初めて聞くからです。

ベルはチロルに質問し始めました。

「妖精さん、妖精の村ってどう言う事なの?」

「ここはね、季節の妖精が住んでいる村だよ。」

「季節の妖精?」

「そう君たちの住む世界には、春夏秋冬があるだろう」

「うん?」

「その季節をきちんと管理するのが妖精のお仕事なの」

「そうなんだ!」

ベル、アイ兄妹と妖精のチロルはすぐに仲良くなれました。すると各お家から続々妖精達が出て来ました。

「ほう!人間の子供か?久しぶりじゃの!」

白い髪をした、老人の様な妖精が言いました。

「妖精のおじいちゃん?」

「うん!わしの事かの?わしは大長老じゃ!」

「では、大長老さん、皆さんは?」

「各季節の妖精達じゃよ。みんなその季節が終わったらここに帰って来る事になっておるのじゃ!」

ベルとアイ兄妹は、一瞬驚きました。でも直ぐにみんなと仲良くなれました。仲良くなった途端にお腹の減った二人は、ここでお昼ご飯にする事に決めました。

二人は、お母さんに作ってもらったお弁当を、妖精達の前で開きました。

「おーぅ!人間の食べ物は色とりどりでうまそうじゃのう。」

「妖精さん達食べる?」

妹のアイが言いました。すると

「ほう!もらえるのか?じゃ!いただくとするかの?みんな!」

こうして、妖精達とベル、アイ兄妹の大宴会が始まりました。妖精達の国でも、自然界と同じ物を食べます。そして、妖精達の飲むお水をベル、アイ兄妹も貰いました。すると元気が自然と湧いてきます。

そのお水は、力を使って疲れた妖精達が飲むお水でした。こうして楽しい時間は瞬く間に過ぎて行きます。

 そして、ベルがこう切り出します。

「大長老さん、僕達もう!帰らないと」

すると大長老は言いました。

「では、お土産をあげよう」と言って2つの指輪をベル、アイ兄妹に渡します。そしてこう言うのです。

「この村はの!純粋な心を持った人間にだけ来られるのじゃ!そして、ここに来た者は、人間界で妖精達を見張らないと行けないんじゃ!」

二人は驚きました。そしてこう言いました。

「それと、この指輪は何か関係あるの?」

大長老は静かに語り始めましたがまだ、子供の二人にはちんぷんかんぷんでした。

大長老の説明はこうです。妖精達はいたずらっ子が多いから、純粋な心を持った人間界の二人に監視員となって欲しいと言う事でした。

「じゃ!この指輪で妖精さん達とお話できるの?」

妹のアイが言いました。

「そうじゃ!それ以外にも、人間以外の生き物とも話が出来るぞ。動物、昆虫、草花等ともな!」

「うわーっ、すーーごーーい」

ベルもアイも大喜びでした。

「これで、何時でも妖精さん達とお話できるう。」

そして二人は指輪を指にはめて見ました。するとどうでしょう。今までいた妖精さん達は消えて森の入り口に戻っていたのです。ベルもアイも暫くはぼーっ!としていましたが!我に帰りほっぺたをつねってみました。

「いたーーいぃ、夢で無いんだね!」

二人は大喜びでした。そして指にはめてある指輪にも気付きます。二人はとりあえず妖精さんを呼んで見る事にしました。

「妖精さーーーーん。」

アイちゃんの声がこだまします。

「ほーーい!誰か、呼んだ?」

「あなた、妖精さん?」

アイちゃんが聞きます!

「ほーーい!冬の妖精のターウィンだよ。」

夢で無かったと二人は大喜びでした。

「冬の妖精さんは、僕たち以外にも見える?」

「ほーーい!君たち以外には見えないよ!でも何か形あるものに入れば見れるけど」

「じゃ!アイ、雪だるま作ろうか?」

「うん!作ろ、作ろ」

二人は大喜びで雪だるまを作り始めました。

そして1時間かけて二人は雪だるまを作りました。

「冬の妖精さん、身体が出来たよ!」

「ほーーい!なんとまぁ!変わった形の身体ですな」

文句言いながらもその雪だるまの中に妖精ターウィンは入って行きました。

「ほーーい!なかなかの身体ですな!」

結構気に入ったようです。ほっとした二人は雪だるまの妖精さんと一緒にお家に帰り始めました。

暫く歩くとあることに兄のベルが気付きます。そうです!お家の中は暖炉の火で暖かいのです。雪だるまのままでは溶けてしまいます。そこでベルは叱られるのを覚悟で、お父さんに本当の事を言って謝り、冬の妖精さんターウィンの為のお家を作って貰おうとしました。ベルは夕食後にきちんとお父さんに謝り話しました。でも、帰ってきた答えは、意外な言葉でした。

「ベル、きちんとお父さんに謝り本当の事を言ってくれた。確かにあの森に入ってきた事は悪い事ではあるが、そんな任務を受けてきたならば、私達は応援している。がんばるんだぞ。」

お父さん、お母さんは二人を許してくれたのです。

こうしてベルアイ兄妹と、お父さん、お母さんの4人で雪だるまに入った妖精さんのお家作りが始まりました。

これから二人に巻き起こる様々な珍騒動の始まり始まり

・・・・プロローグ完

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