1話までの補足
あとがきとかに書いてある部分含めてまとめて。
・XXX市儀式殺人事件(1999/6/30)
XXX市〇〇町のアパートにて、住民のA.O氏(当時35)とY.O氏(同33)、アパート管理者(同70)が殺害され、死体損壊および血液による儀式を企図した殺人事件。
犯人X(当時25)は所謂司法浪人であり、強い他罰思想と強権的罰則思想を懸念されていた。『悪魔解放同盟』への参加は確認されていないが、所持品は当該組織の息がかかった出版社によるものと確認済み。
部屋には一面に血液による文様らしきものや儀式に使ったと思われる蝋燭等が残置されている。XはO夫妻を殺害後、事態を察知し現れたアパート管理者を殺害。3名の血液を抜き取り行為に及んだと考えられている。
儀式行為後Xは一時逃走、入れ違いの形でO氏夫婦の息子、少年A(当時10)が現場に立ち入り発狂、昏倒しているところを付近住民に発見された。
少年Aは後に憑魔者01号事例・ケルベロスとして登録(以後、少年Aを01号と呼称)。
なお、魔界王氏と現場写真での検証を行った所、儀式跡は乱雑極まるため判別困難ながら、別の大悪魔を喚ぶ為のものではないか、との見方が為されている。
・悪魔大流入(1999/07/10)
魔界からケルベロスが消えた影響で魔界と人間界の境界が緩み、降霊儀式や悪魔召喚の稚拙な儀式経由でも汎ゆる悪魔が呼び出せてしまったとんでもない話のこと。日付は発覚記者会見が行われた日。
6/30に起きた単発の儀式殺人事件、また7月初頭の被疑者による拘置所での不審死(口内に仕込んでいた薬物に依る自殺)の際、ケルベロスの召喚および少年Aへの憑依が発生したと思われる。
これにより、魔界と人間界には数年単位のラグがあることが判明している。
01号は状態が安定後に交渉の上首相官邸へ移送、魔界王『サタン』閣下との対談の結果、今後の悪魔絡みの事件協力の約束を取り付けた。
・祓魔法(第一次)
悪魔大流入を受け、サタン氏と合議の上で急速に設けられた改訂前提の臨時法。主に悪魔憑きの処遇、悪魔の魔界送致や引き渡し手段に関する規定。
法制定以前も少年A及び協力関係を結んだ憑魔者各位による悪意ある憑魔者の捕縛などは進んでいたが、明確な引き渡し規定が中途半端だった為厳格化が必要だった。
憑魔者の暫定措置として、当時技術の限界として足首へのGPSロガー取付を行うなどの対策が取られた。
これは後に発生したDPⅠ、および海外の多岐にわたる超国家的宗教団体各位への牽制の意味もある(日本と魔界の地位協定ともいえるので、他国の干渉を抑える意味で)。
・|第一次憑魔大染《デモニッシュ・パンデミック01》発生:2000/02~2005/10
2000年問題の発生に合わせる形で悪魔解放同盟が下級悪魔・グレムリンを大量に召喚ないし使役、電子的テロを同時多発的に行ったことに端を発する一連の憑魔者テロ・犯罪行為の総称。
魔界への強制送致その他措置は発展途上であり、01号の肉体的・心理的・学業的負担を多大な犠牲としつつ解決に至ったものである。
当時リーダーを努めていた憑魔者(カブラカン憑依)による震災テロを阻止し、その無力化によって終結宣言が為された。
・第二次憑魔大染発生:2012/12~2014/3
特憑依体33号(少女Bとする。当時12)の特異性に目をつけた違法憑魔者達、及び地下PMCを伴った連続テロ行為等のこと。
01号が少女Bの『特別許諾者』として登録されていた為、事件中のメンタルケア及び協力者としての登録その他を以て事件解決に貢献した。
この際、01号管理物物件である貸ビルが大きく損壊するなどして、超法規的措置で身分隠匿が認められていた01号に関し、一部開示せざるを得なくなったことは大きな課題となっている。
一連の事件による首謀者は逮捕済みだが、いずれも中級程度の憑魔者と見られるため特記せず。
・悪魔解放同盟
悪魔大流入後に活動が活発化した悪魔崇拝組織。海外での活動報告が見られないため、日本独自での発生であることは間違いないが、1999年夏以降に海外からの賛同者の参加も確認済み。
DPⅠ解決後(2005年末)にほぼ解体状態となったが、DPⅡ前後で少女B含め多数の少年少女に残党が接触し、複数の悪魔憑きを人工で生み出していたことが発覚している。
特筆すべきは、DPⅠ発生前後に海外賛同者が増えたことによる知識及び技術レベルの急進、および残党に賛同者子女が自主的に参加していたことにある。
DPⅡ解決後の動向は不明ながら、未だ未逮捕の者がいる可能性は高い。
1話敵対者
●ホットエピック
・業務執行社員(社長秘書) 卜部 瑠香-ルサールカ×多数の憑依者。
憑依時期は2年ほど前だが『悪魔解放同盟』残党による探知妨害のノウハウを手に入れ偽装していた。
主に猫又などに代表される『愛玩妖怪(逆侵食憑依体)』を登録済・未登録問わずかき集め違法飼育の上繁殖させ、販売することを目論んでいた。
(当たり前だが愛玩妖怪には対応する法律が施行されたので違法行為)
もちろん生まれた愛玩動物に悪魔は憑いていないので妖怪になる訳ではないため、ソレも含めての詐欺行為・違法飼育である。
代表社員の男(一般人)は一連の瑠香の行動はちょっとイリーガルなものだが不法輸入しているわけではないし見逃してもらえると思っていた模様。
もちろん駄目なので解散の憂き目に遭った。
・業務執行社員(実行者) 風村 司→渡会に変更 一般人(違法アプリによるパンプアップ)
連続した猫又誘拐事件の実行犯にして販売員。
誘拐した猫又他愛玩妖怪に繁殖を強要するなどして幼体を集め、販売に及んだ。
猫又達に関しては表に出すとバレる可能性が高いので写真と加工した映像をディスプレイするにとどめた。
が、一部の頭の緩い野良猫又は食・住が保証されていたので協力的だったという。
なお、護衛や拠点防衛に回った際は違法アプリによる音源を聞き謎のパンプアップを果たしている。
●1話単語の補足
・対憑魔機動班
改正祓魔法にあわせて段階的に全国に配備された武装部隊。ぶっちゃけた話が機動隊の上位互換のような組織だが、一部装備が異なる。
下級悪魔の強制祓魔弾頭や編成隊員に一名以上の「素行良好な悪魔憑きの配備」など、実験部隊にありがちな編成縛りや新規装備盛りだくさんだったのでとっても配備が遅れた。
真琴の一言で呼び出せたのは県警所轄の部隊なのでそりゃ常駐ですよ。
・特包特殊拳銃SFP9改+長弾頭特殊ネット弾
「ネット発射するなら発射筒(小型バズーカ)だろ」という銃に詳しい皆さんには是非マジカル拳銃の類であると思っていただきたい。
ちょっと弾頭が長くなってるので、発射後になんか形状記憶ゲル的なものがバッて広がってワッてなって捕縛できるようなものです。金属じゃねンだわ。
なおバカ高いので一発撃つだけでA4反省文3枚がついてくる。でも実は真琴は予備弾倉を持っていたので謎の男に撃てなかったのは完全なるガバ。
テーザー銃(発射式スタンガン)は射撃時にIDが記録された紙チップが撒かれるのでそれに準拠している。
・(外部)祓魔執行官
悪魔祓いといえば今の日本で一番有名なデビルハンター漫画に於ける外部のハンターみたいな用語。
だがこちらの場合は半分公務員みたいなものなので、色々と官用装備の所持や融通が利く代わりに責任を押し付けられている。
中の上あたりの悪魔からいきなり現代兵器の利きが悪くなるし、官製の祓魔弾頭が効かなくなるため中~上位の悪魔や悪魔憑きが各地に必置になりつつある。
そうでないと真琴が過労死すると気づいたのは、執行官認定から3年後くらい。なので高校進学をあきらめて興信所に就職した。
当たり前だけどインセンティブもあれば危険手当も入るし、事務所が壊されたら半分くらいは出してくれる。
でもやっぱり半分公務員だから県保有の建物に移れと口を酸っぱくして言われているが、多分本編に書かないのでここに供養。
・俺→私(一人称)、口調
失踪した前所長の影響。たまに地が出る。
敬意を持っていたりした手に出る相手にはド丁寧だが敵意を嗅ぎ取ったらすぐに地が出る。メッキがあまりに薄すぎる。
・適合率上昇
特憑魔体ぐらいしか出来ないこと。
元々悪魔との適合率がかなり高いため、普段は会話できる程度に薄めているが、いざとなったら適合率を任意で上げることで悪魔の特性を引き出すことが出来る。
筋疲労や骨格疲労は当然発生するけど鍛えていれば緩和できる。
そこそこ足で稼いでいていても麗にあの距離はやりすぎだったので両足肉離れに近い状態になったし、中学3年生の骨格と肉体が大悪魔との殴り合い果し合いを制すには凄い無理があった。
・制御権の移譲
多分今後出てくる用語。
ざっくり言うと『脳に憑かせる』こと。
精神に憑く『悪魔憑き』という現象とはまた違う危険性が伴うんだけど1話で話す内容ではなかった。
だが真琴は1話で二、三にやらせている。
・お給料(麗の場合)
基本給 (そこそこ)+特憑魔体給付金(監督者の為代理受理。満額)+憑魔事件対応報酬(役所から降りてくるやつ)+危険手当(想定される医療費の数倍くらい。だけどこれも警察が立て替えてる)
などなど、色々と積上がっている。あと真琴の執行官の仕事に絡んで事件に関わった場合はその給与の一部。
多分、全部の内定蹴って入ってよかったと思う金額。




