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大いなる決意

「村から出ていけ!!呪われた悪魔め!!」

家の外からいつもと変わらない声が聞こえてくる。

どうしても慣れることのできない


この世界には「マナ」というものがあり、多くのものに宿り恩恵を与えてくれる。例えば、人間に宿ればその人間はその属性の種類のマナを使えるようになる。

そして本来、人間に宿るマナは一種類だけなのだが稀に複数のマナが混ざって宿ることもあり、それが俺、グオンだ。

そしてなぜ、「混ざり者」が嫌われるかはシンプルだ。

マナが混ざると闇のマナになり、闇のマナは力がとても強く、制御が難しい上に災厄が起きる前兆ともされているからどこへ行ってもけむたがられる。


俺の家庭は父が優秀な魔術師で村からの信頼も厚かったがその息子が混ざり者だと分かると村のみんなは態度を変え、父は村から散々非難を受けて失踪してしまった。

俺を今でも育ててくれている母さんは俺にいつも優しく接してくれる。

一番辛い思いをしているのは母さんだろうに…


「グオン、あなたエイルファス魔術学園に興味ない?」

とある日、母が不意に俺に聞いてきた。

「え?」

俺は思わず聞き返した。

エイルファス魔術学園と言えば魔術師を目指すもので知らぬものは無いほどの名門だ。しかし、混ざり者の魔術師など聞いたことが無い。

「あんな名門に俺みたいなやつが入れるわけない」

そう言い放った。当たり前のことだ。

「この村ではあなたは生まれた理由を見つけられずに終わってしまう、あなたには自分のやりたいことを見つけて、その力を人の為に使って欲しいのよ。」

父さんが居なくなってからというもの、俺を励まして優しく育ててくれた母さんが俺に本音を打ち明けてくれている。

もちろん、困難なことであることは承知の上だ。

だか、俺は俺をここまで育ててくれた母の気持ちに報いたい!!

俺はしばらくして、

「分かった。必ず入学してみせる!!」

そう母に誓うと、母は涙ぐんで嬉しそうに頷いた。


エイルファス魔術学園入学試験まであと二年…





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