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9-3 異能力でラブコメしてもいいですか 『非モテ』一法師


 貞塚さだつかはライトバンを走らせ、駅から歩いて来ていたメガネの女性をひろう。


「おっせーよ! 研究職に肉体労働させんじゃねえ警備員!」


「私は貞塚さんの指示で駅に足止めされて……!」


「知ってるから八つ当たりしてるだけね!? いちいちオッサンのからかいにつっかかんないでくださいね!?」


「なんですこの車? 戸鳴の叔父のほうは……?」


 助手席へ乗りこむと、後部席に放りこまれていた手足を縛られて口もふさがれた男が見えた。

 幹春はメガネの女性が異能力『オジサマ』の灰間はいまだとすぐに気がつくが、灰間のほうは何秒か考えてから思い出した顔を見せる。


「叔父の家は『人見知り』につかせたおかげで、俺はその家から借りたポンコツ車でめんどうなシロウトガキどものお守りをしながら『ランク特A』様の追跡だクソったれ!」


 貞塚は苦笑まじりにぼやきながら急発進させ、タイヤを削りながら急カーブをくりかえす。


「なんでこっちの仕事になるとわざわざ下品になるんです? あとこんな運転は危険です」


「バカヤロ今あせらないでどうするよ。下品なほうが素だよ。博士様といっしょにすんな。あのガキとつきあうのにシラフじゃやってられねえからクソジジイみたいな営業スタイルでちんけなプライドを守って……うおっ?」


 タイヤが側溝にはまりかけ、どうにか持ち直してから停車する。

 貞塚は灰間にハンドルを握らせて助手席へまわった。


「すみませんね。じゃあ警備員さんに運転をおねがいしますね? 俺は下手クソなんでね。寺の場所はわかってるよな? 安全運転で俺より早くつけよ? 幹春くんはだいじょうぶかい? 苦しそうだし口のほうはとってやるから、一言もしゃべんじゃねえぞ? 無駄に苦しめる気もねえ……って、たまには優しくなろうとした時に限って着信ぶっこんでくるクソジジイなんなんだよ!? それにもっと飛ばせよここ教習所じゃねえんだから!? ……いや、こっちの話で……は? なんだよ終わらせちまったのか? 違う? ……戸鳴から連絡してきた?」



 第六棟の夏樹は通話を終えると、会議室に水ようかんとふ菓子を運びこむ。

 

「冬華くんの勧める『様子見』というのは……戸鳴くんが報復や私欲を目的に動きはじめても、中断する可能性がある、ということですかねえ? 我々との契約に反する危険を考えれば、かなりの覚悟で計画を開始してそうですがねえ?」


「異能力者ではなく、人間としての戸鳴くんの立場で考えるべきなのだよ。特にこの『三課』はね。もし今の戸鳴くんが実際に、自分のことを記憶している女子がいると知ったら、どう感じると思うかね? それも徹底して我々に『おさななじみ』女子がいないことを確認されたあとだ」


 冬華の視線を受けて、秋実はふ菓子の一気食いを中断する。


「ん~、せっかくようやく、おぼえていてくれた女子がいたなら、その唯一の記憶をいじっちゃうのは残念な気もしますし、消しちゃいそうだと怖いかもしれませんね~?」


「うむ。強力すぎる異能力の難点だな。『記憶を自由に書き換える』ということは、本来の記憶まで消すことにもなりかねない。仮に戸鳴くんの名前や顔についての記憶は残せても、戸鳴くんと対象者で共有していたはずの思い出が、相手だけ消えたり改変されかねない。そして勝手な発動を防ぐために『望まない』などという意識の維持は至難の芸当だ」


「でも戸鳴さん自身は、そこまで自分の異能力の詳細を知りませんよね?」


「だが我々の組織規模と、その組織にとんでもない労力を出させる『おさななじみに関連した異能力』の脅威規模も漠然と知るようになった。それなら急に人気子役になった女子の件や、過去の同級生女子たちにそろって記憶がない件の不自然にも気がつくかもしれないだろう?」


「ん~。いろいろ仮定だらけですけど、とりあえず戸鳴さんがもし『おさななじみ』を発見できても『記憶をいじりそうな、すごそうな異能力』に巻きこむことを恐れて、悪用は中止する可能性もあると……つまり、国家規模の危機が残っていても、ほっとけば解決するかもしれないわけですか……う~ん? でも国家規模の危機って、ほっといていいものなんですか?」


「こらこら。その言いかたでは驚異的な無責任に聞こえてしまう。しかしあせって手を出さないほうが、よりよい解決手段も残せそうなのだよ。そしてもし戸鳴くんに『記憶を守りたい女子』ができたら、守るために必要な『効果が届かない範囲』や『対象になってしまう相手の位置』などを知りたくなるだろう? 『会わないまま暮らせる環境』も必要になる……その時、彼が頼れる相手は?」


「戸鳴さんのほうから、人さらいの私たちへ連絡してくるかもしれないわけですか」



 山の中腹にある寺は目立たない位置に住居が増設されていて、縁側で電話連絡をしていた戸鳴はいったん通話をきる。


「またお世話になってしまい、お昼までいただいてしまって……ありがとうございました」


 笑顔で頭を下げると、老婆は残念そうな顔を見せる。


「あの子、本当に楽しみにしていたのよ? あれから十年も経つのに、ずっと大事にあれを飾って……」


 居間にいくつか掛けられている写真のひとつに、まだ小学一年だったころの戸鳴と、同い年くらいの少女がかしこまった姿でならんで座り、タイトルの『けっこんしき』の通りに式典を模して、料理とケーキを囲んで花や人形を飾りつけていた。


「……あの子も内気で無口な子だったけど、あれからいろいろとはりきるようになって……でも思いこむと一途なところは変わらないから」


「必ず、また来ますから。次もかなり先になってしまうかもしれませんが……もしその時に、お互いに独り身だったらいいのですけど。でも美人になってそうな顔だから、難しそうですね」



 そのころ灰間はライトバンを海岸沿いの道に走らせながら、山寺へ近づける車道を地図で見つけていた。

 貞塚は忙しく通話相手を変えながら、時おりチョコスナックを口へ放りこんで空腹をしのぐ。


「いやたしかにね? ドシロウトでも隠れてガマン大会とか山火事とか、めんどうな暴れかたはできるから俺だってさっさと楽に済ませたいですけどね? ……だから、中間管理職のオッサンをいじめないでくださいね!? おえらいさんからお呼びがかかっているんで失礼!」


 相手を変えるわずかな間にも「おい幹春てめえ博士様になにをふきこみやがったよ? いや一言もしゃべんなそのまま」と早口の愚痴まで挟みながらチョコスナックを捕縛者と運転手の口へもつっこむ。


「はい、ちょっと今……へ? いや俺につなげてどうすんですよ? ああ……たしかに戸鳴のほうから『おさななじみ』候補を避けたがっているなら、現場の俺らか……でも早く応援くださいね……ってオイ、いきなり切ってんじゃ…………いやそれに、こっちにも準備ってもんが!?」


 貞塚が突然にバタバタと後部席へ移り、幹春の口へ片腕を押し当ててふさぐ。


「……おっと、戸鳴くんですかね? 失礼しましたね……うん、そうですね。え? ……いやあ、君から連絡してくれたわけですし、移動先を変更したくらいは大目に見てもらえると思いたいですけどね? まあ、早く話し合って誤解をとくのが一番でしょうし、こちらから迎えに……え? その条件はなんで……絶対に?」


 幹春はおとなしくしていたが、なぜか貞塚に嫌そうな目を向けられてとまどう。



 そのころ会議室の秋実は、ふ菓子へ柿の種を埋めこむ発明に着手していたが、見た目の不気味さで後悔していた。味と食感の組み合わせは悪くない。


「でも……もし戸鳴さんが『おさななじみ』を発見できたら、その時こそ自分から隔離を頼むしか、守れる方法がないなんて……下手すると十年以上も……」


「完治を確認できる危険性の測定も、対象候補の監視も、この研究所ほど準備がそろっている場所はない。ここでモルモットになるのが最善というわけだ。そして……それは我々にとっても、抹殺や洗脳や薬漬けなどより、安全な処理になる」


「そうなんですか?」


 秋実はのんびり聞き返すが、夏樹はひそかにマイクを別室へつなげる。


「なぜなら『隠れているおさななじみ』には、別のパターンも考えられるからね。戸鳴くんについて『知らない』と答えた者も含めて、本来は戸鳴くんの『おさななじみ』だった女子であれば、その全員に可能性がある」


「んん? でもその人たちは、素で薄情なのか、戸鳴くんの異能力で記憶を消されているはずですよね?」


「うむ。しかしその記憶操作が戸鳴くんの異能力であること自体、大きな不確定要素なのだよ……いくら『関わらないでほしい』と思っていても『記憶の完全な消去』まで望むと思うかね? ありえないとは言わないが『おさななじみであること』まで全否定したがるとは考えにくい」


「えーと、そうなると、対象者本人が『知らない』と思っているだけで、実は『おさななじみ』になれる女子もいる可能性が?」


「戸鳴くんの名前と顔は記憶から消えていても、漠然と『誰かおさななじみがいた』という記憶は残っているかもしれない。仲はよかったのに、どうにも顔や名前は思い出せない、という存在だ」


「それが『おさななじみ』と呼べる対象者になれるかはグレーゾーンですね~?」


「グレーゾーンだな~? だが少しでも対象になれる要素が残っていれば……放流された戸鳴くんと学校や街中で接近していたら……彼がまだ我々に監禁された恐怖を引きずって『自分を助けてくれる誰か』とか『いるはずのおさななじみ』を願っていたら?」


「それまでの『戸鳴くんに関わらない女子』から『戸鳴くんを助けてくれるおさななじみ』に変身ですか。すでに調査で安全を確認したはずの女子たちにも『妄想上の超人』が出現しているかもしれないと……?」


「しかも出所後なら、異能力こみで設定されているかもしれない超人の集団だ。我々などとっくに出し抜いて、今も護衛中かもしれない……そうなると、まだ我々が無事でいられるのは、戸鳴くんがまだ『助かりたい』としか願っていないからで、もし『反撃』や『報復』を望むようになれば、たちまち『護衛の超人集団』は『破壊の超人集団』と化して我々を襲うかもしれないわけだ!」


「だからなんで、そんな楽しそうに言いやがりますかね?」


「つまり元の街へ解放してしまった時点で、すでに手遅れになっている可能性もあるのだよ。それを下手に追いつめでもしたら……クックック!」


 秋実は冬華の悪人くさい笑いかたに眉をしかめ、夏樹は半分まで食べていたふ菓子を止めて挙手する。


「失礼して話をもどさせてもらいますが、戸鳴くんは自分の異能力を封じてまで『おさななじみ』の記憶を選びますかねえ? もしおおよそでも能力規模の自覚があったなら、神や悪魔にもなれそうな手段を放棄することになります」


「それはもう異能力者に限った問題ではなく、核兵器のスイッチを握ってる連中などにも言えることだが……少なくとも異能力者に限っては、私はそう信じたいから三課による『平和的な解決』に協力してきた。課長の君がそうでないとは言わせんぞ?」


「しかし『三課』ではなく『調査委員会』は、国家の安全を目的としていますからねえ?」


「こらこら。その使命を遂げるために必要な手段のひとつとして、私と君で『平和的な解決』をのたまう『三課』をでっちあげたことまで忘れたとは言わせんぞ? それこそもし、神や悪魔にも匹敵する異能力の使い手が出現していた場合、それを止められるのは最新鋭の武装集団や監獄ではなく、そのような『怪物』でも人間として暮らし続けることに味方してくれる人材ではないかね? ……例えば幹春くんのようなバカ者だよ」


「また少々、失礼しますねえ?」


「いってらっしゃい」


 夏樹が立ち上がり、冬華がひらひらと手をふり、秋実は心配そうな顔をする。


「課長、今日はおなかの調子が悪いんですか?」


「ええ。最悪ですねえ」



 貞塚は山寺の近くで戸鳴を監視していたふたりと合流し、ライトバンのドアを背で守りながら夏樹からの着信に出る。


「うおい! ……はあ!? なに言って……せめて戸鳴は薬で……最悪の引き金? ああ……へえ…………って、まためんどうな仮説を立てやがってあの博士様は!? やっぱり最初からぜんぶ知っていたんじゃねえだろうなあのクソガキ!? それと俺は今まさに『処理班』のおばちゃんから……おい待てってクソババア!?」


 目の前の小柄な農婦は笑顔で貞塚を追いつめていた。


「せっかく後かたづけまで用意してるんだから、どっちもここでスッキリさせちゃったほうがいいでしょ? 貞塚ちゃんからも上の人に頼んでよ~。ねえやっぱり、車に乗ってるの、幹春くんじゃない? 私、ごあいさつしたいわ~。私の大っ嫌いな異能力者を生かしたままうじゃうじゃ集めている元凶でしょ? これって人類のためじゃな~い?」


「うっわ怖えー! すっげー怖えーよクソババア! 現場責任者の話を聞きやがってくださいね!? って、聞いてんのかクソジジイ!? てめえのせいで……『オジサマ』の着信? 知るかよボケ!?」


 どなりながらもライトバンのドアを開け、運転席の灰間が着信に出ようとしていた携帯をひったくる。


「これを鳴らしてりゃいいのか? はいはい黙るって……これ、賛美歌だよな?」


 着信メロディーが流れ続け、灰間と月背はとまどっていたが、農婦はだんだんと悲しげな顔になってうつむき、つぶやく。


「帰らなきゃ……早くお家に帰って、お祈りしなきゃね……」


「……お、おう。今日はもう『帰って休んでいい』だってよ」


「うん。私、そうする……だからもう、帰る……」


 農婦は子供のような口調と表情になり、とぼとぼと立ち去った。


「同じ『班』のお友だちにも伝えといてくださいね……?」



 貞塚が大きくため息をついてライトバンをノックすると、灰間が出てくる。


「今の、なんです?」


「聞くなよアホが。センスねえなあ? 知るほど口封じされる理由が増える事態も少しは考えてくださいね?」


 貞塚は灰間から奪っていた携帯を押しつけるように返す。


「携帯電話ごしでも発動する異能力なんて……まるで後催眠暗示の合図みたいな……?」


『みたいな』ではなくそのものだったが、灰間に気がつく様子はなく、貞塚は呆れる。


「てめえは……うちの課の適性があるのかないのかよくわかんねえな……おっと、それより幹春を解放してやってくれ。月背くんも手伝って……なるべく俺がいじめたようには見えない感じにきれいにして……お前らは少しくらい顔見知りだろ? じゃあ今から幹春がリーダーで、俺が役立たずの窓際みたいな感じでよろしく……おい小娘『それなら演技の必要ありません』みたいな目で見んじゃねえ」


 灰間と月背がぐるぐるに巻かれていたガムテープをはがし、土汚れなどもなるべく拭きとる。

 月背は特に気まずそうな表情をしていて、幹春は苦笑して見せた。


「貞塚さん、なんで僕が見逃されるんですか?」


 ひょろ長の中年男は休む間もなく次の通話先を呼び出そうとしていた。


「うるせえ待ってろクソボウズ。俺もう今日はのどが疲れたよ…………あ、戸鳴くんですかね? ええ……先ほどの……ええ。ええ……ですからね…………おい、聞けってば……」


 貞塚はうんざりした顔で幹春へ携帯を渡す。

 戸鳴はわめき続けていた。


『あなたたちのことを信用できるわけがないでしょう!? まだ怖いんですよ!? だからこれは、協力のための絶対条件です! オレが研究所へぶちこまれた時、護送中もひとりだけあやまり続けて、出所までオレのことを心配してくれていた藤蔵幹春さんの出迎えでなければ……』


「戸鳴くん、僕だ。指名してくれてありがとう。詳しくは言えないけど……助かったよ」



 山中に隠れていた戸鳴を幹春が出迎え、応援部隊の護送車へいっしょに乗りこむ。

 借りていたライトバンは月背が返却に向かった。

 タクシーは灰間が運転して、その後部座席では貞塚がコンビニの大きなプリンを食べながら、本部研究所との連絡を続けていた。


「……だから『一課』へのいいわけくらいはてめえがやっとけ。それで結局、あの山寺にいた一番やばそうな『おさななじみ』の行方は? うおいっ、クソジジイ!? 知っていたならさっさと……え? 朝の雑用? ……おいおい…………わかった。じゃ……」


「行先を変更しますか?」


「いや、このまま支部にもどる……まさか会っていたとは……」



 地方の郊外にある病院へ着くころには、すでに日暮れが迫っていた。

 貞塚は面談室の照明をつけ、小柄な少女を招き入れる。


一法師いっぽうしさん、ずいぶん長くお待たせしてしまいましたね?」


「問題ないのです。超能力者たる責任感で待ちまくったのです」


「ありがとうございます。それでですね、私の上司や研究主任なども、ぜひ仕事をお手伝いしていただきたいとの結論でまとまりましたので。そのために必要な準備などもすべてこちらで用意させていただきますが……しかし実は、不測な事態がありまして。一法師さんの『潜在能力』が極めて大きいことが判明しました」


「おお!? 私の未来には巨大な可能性が広がっているのですね!?」


「いえそれが、巨大すぎて……成長してしまうと危険なほどでして。本部の研究所にも配置できず、現段階ではネット通信による勤務をお願いした上で、徹底して地元にとどまっていただくことが、唯一の対策になってしまいそうなのですが……」


「なんとそれほどに……しかし宇宙平和のためとあれば、しかたないのです。私は故郷の地で封印を受け入れ、一生を静かに終える覚悟で……」


「いえ、そこまでは……我々の研究では、長くても十年前後で状況が改善される可能性も高くなっておりますから、どうかお気を落とさず……そう、それと一法師さんは、ずっと探し続けているかたがいますよね? おそらく私どもで特定できたのですが……」


「おお!? 話してもいなかった依頼なのに、即日お届け可能な捜査力とは……さすが超能力戦隊!」


「勝手に恥ずかしい名前をつけんじゃねえ!? ……おっと失礼。いえ、ほとんどの調査はクソ地道に足で稼ぐものでしてね……それで、これも詳しくは説明できませんがね、一法師さんの『潜在能力』に関わる事情から、彼との再会も『影響を考慮して十年ほど待つ』しかなさそうなんですがね……?」


「それなら問題ないのです」


「ん? ずいぶんばっさり言いきりますね? 若い子にとっての十年は、気が遠くなるほど長そうですが……まあ、彼の映像などは送らせていただきますし、状況がよくなれば通信くらいはできる可能性も……この写真の彼で合っていますよね?」


「おお!? 育ってる! なんか地味になっていますが……やはり私の気持ちは変わらないのです。待ちますとも。彼もそうだと信じてみるのです。結婚を誓った仲ですから」




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