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帰国した医師の理由
内野医師は目にもとまらぬ早業で処置を行い、手術は終了した。
「内野、お疲れさん。」
大塚か。手術は疲れるな。
そうだな。俺も外科医だ。緊急オペが入ることもある。
明日はお前が休める日だ。飲みに行かんか。
「大塚先生、内野先生、ご無沙汰してます。」
おお。精神科の片平か。
片平典紀、白衣の大塚、内野両医師が可愛がる彼は渡米していた。
黒いスーツを着た眼鏡をかけた端正な顔立ちの彼は傷つきやすい。
何やらわけがありそうだと察知したのは大塚医師。
「内野、消毒液とガーゼ。」
おい、片平に限って自傷行為なんて事…。
その可能性もあるってことだ
片平医師はメスで切ったんです。と言うが、精神科医がメスを使うと思うか?
が大塚、内野医師の見立てである
「高岡先生の担当患者だそうだな?」
はい。僕、自殺も考えたことがあります。
「それを荘野先生には?」
夏海には話せないことです。
いや。荘野は気づいてる。
荘野夏海、毒舌の救世主は今まで何人もの患者さんを救ってきた。時に典紀を叱り、かばってきた。




