頭脳明晰な女医
「新庄先生、ありました。城島さんのカルテです。」
おいおい。担当医 院長じゃないか
新庄の言う院長とは毒島三郎、かつて、高岡教授や海老名教授とともに戦った
彼の敵でもある医師である
「院長はどうして不必要な手術を行ったんだ?」
それは大塚、内野両医師も考えているミステリーである
「病室の回転率だと思います。」
ふざけんな。それじゃ俺らは奴隷じゃないか。
「おそらく院長は辞職を余儀なくされると。」
それは新庄でも、大塚でも内野でもない黒髪に白衣を着た医師の言葉であった
外科の高岡 精神科教授の娘で名を麻衣と言う
大塚には初めての衝動だった。新庄越しに見ていたのは高岡教授の愛娘 麻衣。
「高岡、お疲れさん。」
大塚先生、お疲れ様です
「お前なのか? 院長が城島さんの医療過誤をしたと見抜いたのは。」
私は新庄先生が院長の言いなりになったと思ってます
「ああ。その件で俺は院長に反旗を翻したくなった。」
お見事だね。高岡先生。
「ですが、院長、なぜです? なぜ、新庄先生に罪をかぶせてまで…。」
この帝都医大を守るためだ。
悪人面の毒島は高岡、新庄、大塚、内野の前で言い放ち、新庄は病院を去る決意を固めた
強面の新庄は外科教授。
「新庄先生、良いんですか?」
俺の代わりに角谷弁護士が入ることになるだろうな。と紺のスーツの新庄は言い、病院を去った
精神科教授の娘に暴かれた犯罪。70代の院長の毒島は大塚や内野を言いなりにしようと考え始めていた。