4話
スマホからなので短いですが久々の更新です
壺から出てきたくじが当たってからの俺はこの世の春といった状態であった。
くじをすれば必ず当たり、最初は否定していた先物取引をすれば買った株の会社が急成長。さらには、心の余裕が出来たのか今まで収入の無かったブログが人気になり安定したとは言い難いがそれなりの収入が通帳に記載されていく。
「壺様々だな」
手に入れた壺を綺麗拭くという毎日の日課を終えるといつものように部屋でゴロゴロとする。今では俺も大金持ち。引きこもっていても無職でも何も問題ない。金があるって素晴らしい。
「部屋も一等地で大きくてセキュリティの万全な場所に移したし、家族にも場所を移したことは言ってない。一応、カモフラージュの為に前の部屋はそのままにしてる。よし! 遊びに行くか」
俺は今日のすることを決めると外に出る準備をする。前までの俺では考えられない事だった。人というのは苦痛には耐えられるが快楽には耐えらないと何かが言っていた気がするが実感して分かる。その通りだ。今の生活を覚えてしまえば、もうそれ未満の生活などもう出来ないし借金してでも維持しようとする人間の気持ちがわかる。
「よし。持っていくのはこんなものか。でも、このまま一人というのは趣味をするには寂しいな」
ここでふと俺は壺を見た。願いを叶えるというなら趣味や波長の合う相手を願えばと。
「・・・俺は何を考えてるんだ」
すぐに俺は正気に戻る。この壺の効果は本物だ。ここで願えば次で最後になる。ここは慎重にならないと。しかし、同時にこうも思っていた。ここで我慢する必要があるのかと。最後の願いは最後の手段として残して置くべきだが、2つ目ぐらいなら問題ないとも。
「悩むくらいならやって後悔すればいいか」
この時点で俺は自分の欲望を止められなくなっていた。そう自分に言い聞かせると俺は理想の友人と出会えるように願った。