表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/156

09.女子の集団には関わりたくないです

 サイラスがチャラ男から硬派へと転身して、寮以外でもボクと一緒に行動を共にするようになった。

 他にも何人か男友達ができたけど、一番よく一緒にいるのはサイラスだ。


 なんとなく気づいてたけど、気づいてないフリしたかった。

 金髪碧眼で父に似た容姿のボクがモテないわけがなかった。

 そこにチャラ男改め硬派なサイラスも一緒にいるのだから、女子が騒ぐのは当たり前だった。


「ジルクス様、今日のお昼一緒に食べませんか?」

「いいえ、ジルクス様は私たちと一緒に食べるのです」

「何を言ってるんですか。ジルクス様は私たちと……」


 なんで、学院に入ってまで様付けされてるんだろうな。

 断っても無理矢理同席してくるやつまでいて面倒だった。

 無理矢理同席したっていう話を自慢しまくったらしく他の女子も同席させろってうるさくなり……。

 お昼ご飯だけならいいよなんて言ったもんだから、もっと大変なことになった。

 サイラスはすまんとか言って、早々に逃げやがった。

 許したのボクだし、仕方ないけど。仕方ないけど、見捨てるなよー!


 毎日、お昼ご飯は誰と食べるかで揉めるようになった。

 最初はその日、最初に誘ってきた順に食べるようにしてたんだけど、休憩時間のお誘いから、玄関でのお誘いになり、寮の入口で待ち伏せ、最後には部屋の前で待ち構えるようになった。

 さらに、ついでに明日もって予約を入れるようなやつまで出てきて……。

 挙句、陰湿な嫌がらせで他の女子を蹴落とすような行為までするようになった。

 ボクに対してじゃないけど、気付かれてないと思ってるとかな。だんだんと気持ち悪くなった。


「これだと学業に支障が出るし、誰とも食べないようにしようかな」


 なんて、帰り際にぼそっとつぶやいた翌日から女子たちは協定を組んで、毎日ローテーションでお昼を誘ってくるようになった。

 誰かが管理表を作って、予約制みたいになってたのには驚いた。

 そういえば、生まれる前……高校の時、生徒会長とデートをするのは予約制だったなぁ…なんてことまで思い出した。

ボクはその頃から冷めていたから、遠くから見ているだけだったなぁ。


 毎日ローテーションでお昼ご飯を食べているのに、話す内容はだいたい同じっていうつまらない日々。

 彼女たちが知りたいのは、ボクの爵位がどのあたりなのか、家族構成とか嫡男なのか、資産はあるのか…。

 外見で選んで、財産で選ぶ…彼女たちは本当に強かだ。

 会話の初めの方でボクの爵位を自分たちより上か下か決めて、下だと思えば格が下がるかもしれないと思って、その日から関わらなくなってきて楽なんだけど。同格か上だと思えば積極的にアピールしてきて、見ていてイタイ。


 これ、王族だってバレたら、ハーレムモードだな。考えたくない……。



投稿前に確認したら、アクセス数5桁超えてました(汗

読んでくださった方々、ありがとうございます!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ