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第四話 悠斗視点

「悠斗~!!起きなさ~い!!!」

「・・・もう・・朝か・・・あと五月蠅い(うるさい)」

母親に起こしてもうなんて子供じゃないんだから自分で起きなよっと龍二によく言われたが俺は朝に弱いから無理だっと言ってやった。

家は母さんと父さんと3人家族で父さんは営業マンで半月前に県外で出勤して

母さんは俺が料理や家事が出来ないわかっているから

こっちに残り今は母さんと二人暮らしだ

家は4LDKと一般家庭でどこにでもある普通の家だ

「ほら顔洗ってシャキッとしろ」

「お~う」

朝起こしてくれる幼馴染がいると思ったか?

そんな奴この世にいないと俺ははっきり言える

龍二と美佐は部活に所属しており美佐はテニス、龍二は空手だ

朝練なんてよく続くもんだと俺は褒めてやりたい

確か今日から奏が登校して来るって言ってたな

男だったことは隠していくようだがその前に

全校生徒の前で自己紹介って奏にできるのか?・・・信じるしかないな

「今日のラッキー星座は牡牛座の貴方です。

 気になるあの子に急接近!?まずは貴方の一発ギャグを披露しよう♪

 ラッキーアイテムは学生が遅刻しそうになって喰えている食パンです♪」

「ありえないだろ」

色々ツッコミたいところがあるが最後のは漫画じゃないんだから無理だろう

まあ漫画から出てきたような美少女は昨日会ったが

「そういえばあんた今日バイトでしょ?何時くらい帰れそう?」

「今日は10時くらいになるから夕飯はいらねぇ」

「母さんも今日の仕事で遅くなるかも知れないから」

「了解、じゃあいただきます」

今日は目玉焼きと味噌汁と納豆とご飯というザ・日本食だ

朝飯抜く奴とかいるが俺は食べなきゃ元気がでないし

なにより習慣になってしまったから食べないでいたら一日落ち着かない

あと東条のじじい(師範代)に「よく噛んで食べろ!!」としつこく注意されて

急いでないときはゆっくり食べている

母さんからは食事の時だけは律儀だ言われている

「2年生になってもうすぐ1ヶ月になるけど

 クラスにはなれた?」

「扱いは1年のときと変わってないけどクラスにハスがいるし

 話し相手には困っていない」

「そっか・・・それなら良かったわぁ

 息子がクラスでぼっちだなんて知ったらお母さんショックだったわ」

「そこまで俺はコミュ障じゃないから安心してくれ」

「じゃあもう仕事に行くから食器はちゃんと洗って、戸締りしっかりして

 あと正当防衛の時と誰か守ろうとした時はぶん殴ちゃってもいいかね」

息子になんてことを言うんだと思うが家ではこれが普通だ

母さんも学生の時にヤンチャ(不良)だったようだ

二つ名はレッドデビルって名前で初めてを聞いたときだせぇって言ったら

好きでついたんじゃねぇ!って殴られてめっちゃ痛かった

喧嘩するならこの2つを守ったならしてもいいとあの時に言われて

この人が母親で良かったと俺は思って、家族に心配かけるのはやめようとも思った

「わかった」

「じゃあ行ってきま~す」

「行ってらっしゃい」

―――

――

俺たちが住んでいる月乃澤市は歓楽市でもあるが平日は学生や社会人で人はいっぱいだ

平日は列車は混んでる時間と混まない時間がありなかには学校行きの専用列車もある

自転車でも行けるが片道1時間はきついので俺は電車で通学している

有名で私立学園は2つで月乃澤学園と天照院学園である

俺たちが通う月乃澤は前にも説明したが

もうひとつの天照院学園は超ブルジョワなお嬢様校と知られている

文化祭の時でさえ、他校の生徒を入れないほど

お嬢様校では上下関係がはっきりしている為プライドが高い人が多い

うちの統治会と生徒会の会長もいわいるお嬢様なのだが二人とも

あの学園はつまらんからいやと毛嫌いして月乃澤に入学した

「おい、あれ見ろよ」ひそひそ

「うわ、ツキガクの悪魔じゃねか」ひそひそ

「すげぇ威圧感だよなぁ・・・悪い意味で」ひそひそ

「知ってるか?うちの学園の不良を叩きのめして金をカツアゲしてる噂」ひそひそ

「俺がが聞いた話によると不良に金とか巻き上げてた人に

 今度は俺に渡せっとか言って自分にお金をカツアゲしてるっていう噂だったけど」ひそひそ

「マジかよ!?とんでもねぇ奴じゃん!!」

「馬鹿!声でけぇって!」ひそひそ

聞こえてるの分かってやってないか?この扱いにも慣れてきたな本当に

はぁ~、朝からテンション下がってきたな

目線を合わせるだけで逃げる奴もいれば、なにも言わずに座席を譲る奴もいる

赤坂悠斗の学園の扱いはこんな感じで正直うんざりしている

「・・・」ガララ!

「!!」

そして教室に入るたびにこの息苦しさも慣れてきた

「お~す悠斗!今日も番長オーラがみなぎっているな」

「番長っていうな、好きでなったわけじゃない」

「まあ今日は超~BIGNEWSがあるのを伝えにきたかったからさ」

「どうせ転校生の話だろ」

「あれ?何で知ってんの?もしかして誰かから聞いた?

 いやでも友達の少ない悠斗が誰かから聞くなんて・・・誰か脅した?」

「物騒なこと言うなただでさえこの教室の空気が重いのに余計に重くしないでくれ

 あと失礼だ、俺だって・・・友達・・・」

「いないだろ」

「ひ、必要以上に群れないだけだ」

「その言い方事態がおかしいし事実を認めろ」

こいつは同じクラスの岡本蓮次れんじであだ名はハスだ(蓮の花から)

俺が一年生の時に席が隣同士だったからよくこいつのエロ談議を聞かされて

俺が学園の腫れ物扱いされてもこいつだけは俺を信頼して

今もこの教室で唯一の話し相手になってくれているため

こいつとは冗談を言い合うまでに仲がよくなってた

「ハスはどこまで転校生の情報を知ってるんだ?」

「俺が放送部で知られているのはその子が女の子で一年生だってことくらいだ」

こいつはなかなか人脈が広くて情報力に長けている

放送部のリスナーとしても実力があるから学園の細かい情報まで知ってることが多い

でも学園の成績は俺よりかなり下だ

「でも1つ気がかりな点があるんだよなぁ」

「なんがだ?転校する時期は別段おかしくないだろう」

「そうじゃなくて転校生が来るのはわかるが

 わざわざ全校集会まで開く必要があるのかなって思ってさ

 普通はそのクラスに転校生の紹介すればいいだけなのに」

「・・・その頭の回転に勉強に使えば学力上がるだろうに」

「うるさいな!余計のお世話だ!」

こいつには余計なことは言わないほうがいいな面倒だし

「みんな~そろそろ武道館に集合する時間だから移動して~」

「噂の美少女転校生のご対面だ~!!」

「五月蠅い」ヒュッ

「痛え!いきなり叩くなよ」バシ!

「いきなり大声出すからいけないんだ」

「美少女転校生って聞くとテンション上がるの男として当然だろ!」

「噂って何処情報だよ・・・美少女って確信はあるのか?

 ものすごくブサイクかもしれないぞ?そういうお約束は漫画やゲームだけだろ」

「ブサイクだった場合を想像すると萎えるじゃん?

 だから美少女が来ると想像してないとこのテンションを維持できないんだよ!」

別にテンション上げなくても良いと言いたいが面倒になるし妥協しよう

武道館はとても広くて全校生徒2000人入れるぐらいのスペースがある

でも俺がいると隣の女子・・・名前は忘れたがものすごく怖がってくるから

特別に俺の隣の席はハスになっているからこのままハスと駄弁りながら武道館に向かった

―――

「ここの学園って学園長の話が短いから集会いつも早く終わるんだよな」

こいつは知らないだろうな学園長の話が短いのが会長が絡んでいることを

「でも今日はいつもより長くなるかもな」

「静かにー」「そこ!列から乱すな!」「遅れた奴は後ろの椅子に座れ~!」

2000人も学生がいるとなかなか静かにならないな

いつも4~5分くらい時間がかかる

生徒が静かになると生徒会長の浜北 渚が挨拶から集会は始まる

「みなさん、おはようございます」

「おはようございま~す」

「今日は皆さんと共に過ごす新しい生徒と教師の紹介をします」

ステージの横からスーツ姿の神崎さんが前に出てきた

あの時は私服だったがスーツ姿だとなんだかキャリアウーマンって感じがする

「科学を担当する神埼織江先生です」

「おお!結構美人な教師だな悠斗!」ひそひそ

「はじめまして神崎織江です。担当科目は科学を教えることになります

 担当学年は2年生です。これからよろしくお願いします」

生徒の拍手が織江さんを歓迎した。

ハスは同じ学年に嬉しいのかガッツポーズをしている

「え~続いて転校生の紹介しますが皆さんにあらかじめ知ってもらいたいことがあります」

奏の話題がやっときたな、どこまであいつのことで説明されるのか心配になってきた

さすがにプライベートまでばらさないとは思うが・・・

「詳しい説明は省きますが彼女は3年前より病気で患っておりずっと病院生活でしたが

 先日ようやくその病気が完治し安心して学生として生活できるようになりました

 新たなこの学園の一員として皆さんで迎え入れましょう」

随分説明が簡素な気がするが下手に凝った説明するよりこの方がいいのか

事故にあって手術した結果女になりましたなんて説明されても困惑するし

下手すればマスコミにもかぎつけられてしまう

「では最後に彼女のほうから挨拶をしてもらいます」

会長と入れ替わりのため壇上から下がって

ステージの端から奏が壇上の前に立って挨拶した

なんか小刻み震えている感じがするがあれって・・・

「み、皆さん、初めまして、先程ご、ご紹介させてもらった神埼奏といいます。

 こ、これから三年間、よろしくお、お願いします!」

ガチガチじゃねえか結局よ

ハス「美少女きた~~~~!!!」

両手あげて飛び上がるハスを最初に周りもどんどん騒ぎ始めた

「すっげぇ何あの美少女!?」「何あのスタイル?グラビアかっての」

「学園美少女ランキングが荒れるぞ!」「いや!下手すれば学園一位になれるかもしれん器だ!!」

「髪さらさらして凄い綺麗~」「だよね!そしておどおどした顔がまた可愛さまた」

風紀委員も仕事せず奏に見惚れて学生になんの注意もしてないくらいだ

しばらく大人しくならないと思うが奏が教壇の前で慌てても

こいつ等のボルテージは簡単には下がらないだろうな

「ほらみろ悠斗!美少女だっただろう!!」

「あ?まぁ知ってたからな」

「はぁ!?なんだよお前知ってたなら教えろよぉ!」

「面倒」キッパリ

「もももしかして、もうお近づきになったのかぁ!?」

「あながち間違っていないな」

「ずるいぞ~悠斗~!!なんであんな美少女のこと教えてくれなかったんだよ!」

「だから言っただろう、面倒だあと鼻息荒く迫るな」アイアンクロー

これをすると最初はうるさいがしばらくするとハスはおとなしくなる

「いだだだ!!割れる割れる割れる!!!」

「あとで直接会う約束だからお前も連れてってやる」

「ヒャッホォォォ!!!」

しまった逆に元気なったそして何事もなかったようなこの回復力

「皆さんお静かに!まだ説明は終わっていません!」

会長の一喝でだんだん生徒の私語がなくなり会長の説明が始まった

「え~彼女は1-Cにクラスになりますそれから彼女は学園生活に早く慣れるため

 部活や委員会の勧誘は明日まで待っていただきます」

「以上をもちましてご説明を終わります」

「後輩か・・・いいね!」

満足そうな顔だがこいつこの前付き合うなら年上の女性~!!って

言ってたよな・・・そっとしておこう

さて集会は終わったが、サポートは冬香に任せるか

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