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第二十五話 奏視点

1か月も空いてしまったorz

新入生歓迎会が終わっていつもの学園生活に戻ったけど

1つだけ変わったことがあった。

それは「「奏ちゃんおっはよー!!」」

「あ、千代ちゃん、千歳ちゃんおはよう」

あれから誤解がとけてからお話するようになってクラスで冬香ちゃん以外に話すことが出来る人がいて嬉しかった。2人とも美佐ちゃんみたいに明るい性格でクラスの男子と話してることもあって壁を感じさせない雰囲気を持ってて僕みたいな友達以外にまともに話せないとは大違いだ

「挨拶の次はハグだー!」

「ふぁあ!? い、いきなり抱きつかないでよ~!」

本当に美佐ちゃんみたいな愛情?表現をしてくるから止めてなんてハッキリ言えないのがちょっと悩みどころかな? 周りの人も疑問に思ったのかこっちを見てくる

「ヤバいこの包容力! 匂いといいおっぱいといいこれは人をダメにしてしまう!」

に、臭い!? 普段使ってる洗剤? それとも入浴剤のせい!? ても僕はあの香りが気に入ってるけど変えるにしてもまだ残ってるし…使い切ってからから変えようかな?

「髪が絹のようにさらさらで輝いてるようにも見える!」

表現が過剰じゃないのと言ったけど真っ先に否定されてしまった。ふと隣の席を見ると冬香がいなくて教室の遠くから見守っているようだこっちをけど何でだろう?

「これ以上テンションが高まると転校初日みたいなっちゃうし千代も抱きつくを止めな」

「もう今日はずっとこのままで生活したい…甘えたいよ~」

頭をグリグリしながら甘えてきてなんて言えば納得してくれるのかなって思ってたら千歳ちゃんが後ろに回り込んで千代ちゃんの頭をかなり強くひっぱたいて頭を押さえながら悶絶してて僕も心配に大丈夫と言って頭を撫でたらまた千代ちゃんが抱きついて数秒前と同じパターンになった

「痛っつつ…頭を撫でられたら急に抱きつきたくなった、お母さんみたいに」

「あんたのお母さんはいっつも叩かればっかじゃなかった?」

「そうだった! テスト期間中に漫画読んでいるところ見られてひっぱかれたんだよ? 奏ちゃんはどう思う?」

「え~と、お母さんが正しかったじゃないかな? ひ、ひっぱたくのはダメだと思うけど」

「え~3回連続で同じ場面見られたからってひっぱたくことはないと思うけどな~」

庇護出来るところが1つもない…これはお母さんが正しいと思うよ

「千代は放っておいて奏ちゃんはお昼は学食? それとも弁当?」

「え? お、お弁当だけど?」

「じゃあ一緒にご飯食べない? あたし達も弁当だからさ」

「ちなみに2人ともご飯とプチトマト以外冷凍食品オンリーだぜ!」

なぜか自信満々で親指を立てて言っているけどなんで自信満々何だろう? もしかして普段より高いを作ったから? 冷凍食品にも色々あるしお弁当用にも高いと安いのがあったし…そうじゃない誘ってくれてるから返事をするにも今日も冬香ちゃんと一緒に食べる予定だったから冬香ちゃんに聞いてみないと

「ぼ、僕は「折角のお誘いですから行ってみたらどうですか?」

いきなり隣から声がすると思ったら隣に席に座っている冬香ちゃんがいた…いつの間にいたんだろう? 千代ちゃんも千歳ちゃんも驚いている

「か、川神さんもどう? 一緒に食べない?」

「ごめんなさい、今日は先約あって一緒に食べれませんから奏に一言言うところでしたのでこちらとしても都合がよかったです。」

先約の用事があったのならしかたないしせっかくお誘いなのだし断る理由はないね

「じゃあ今日は千代ちゃんと千歳ちゃんとお昼を一緒にするよ

 2人もそれでもいいかな?」

「YES! こっちからお誘いしたんだから、じゃあ川神さん!

 今日は奏ちゃんをお借りします!」

話が終わってすぐに先生が来てHRが始まり重要な報告は特になかったが一週間後に地域ボランティアの活動の一環としてこの学園から少し離れたところに保育園で子供たちの触れ合いと地域の掃除が今週の土曜日に行われることで僕と冬香ちゃん、それに千代ちゃんと千歳ちゃんと同じグループになって行動することに。

掃除と保育園に行くグループが4つずつ分けられて過半数の人は不満が多かったようで単純に子供が苦手とか面倒などの理由が多くて冬香ちゃんもこの行事は不満があり子供とどう接すればいいかわからないようだ。僕は病院で子供と接する機会があったからこの行事は楽しみ。

―――

冬香ちゃんは授業が終わると僕に一言言ってからすぐに教室から出て行ったけど先約ってなんなのか聞きそびれちゃったけど…また後で聞いてみようかな?

どこで食べるか迷って教室で食べると思ったけど学食のテラスで食べようと千歳ちゃんから提案で僕はそれに賛成して学食に向かったが今日は運が悪く満席で座れる場所がなかった。

「これじゃあしょうがないしやっぱり教室で食べよう」

「せっかく奏ちゃんと初めての昼食だしもうちょっと静かなとこで食べたかったなぁ」

う~ん、教室でなく静かに食べれそうな場所といえば…あ! あそこならいいかも!

「2人ともちょっと僕についてきてもらっていいかな?」

2人とも疑問に思いながらしばらく僕について来てもらった

「ねぇ奏ちゃん? ここって統治会室じゃない? ここで食べても大丈夫なの?」

ここは飲食禁止じゃなくて静かな場所だし大丈夫…だけど念のためノックしよう

コンコンっとノックをすると足音が聞こえてだ、誰かいたんだ

「どうぞって奏か? 後ろの2人は…依頼人か?」

扉を開けてくれたのは悠君だった。部屋は悠君しかいなくて事情を説明した

「別に構わんぞ? 俺も用を済んだところだしな」

2人とも緊張しているのかあまり話さないでいてゆっくりと統治会室に入ってきてくれた

「お、おっじゃましま~す」「うわぁ凄い綺麗な部屋」

2人とも物色するように部屋を見て回っていたけど

それよりも気になっていたことが

「悠君って視力悪くなかったよね? なんで掛けてるの?」

いつも裸眼だった悠君がメガネをかけていていたことに驚いて聞いてみたら勉強用のメガネだったらしく多くの人にも愛用されていてインターネットでも検索すればすぐ表示されるほど有名なものだったようだけどいつも裸眼の人がメガネをかけるとなんだか雰囲気が違ってエリート? っぽく見える…はっきり言って1つ年上とは思えなくて学生に見えないよ。

机の上にプリントが置いてあって見るとテストの問題だったけど見ててもなんの問題のかさっぱりわからなかった

「ねぇ悠君? このプリントってなに?」

「これは経済学のテストだ。会長が用意したテストなんだ、大学のテスト問題らしいがやはりというか難しい問題だった」

だ、大学? 疑問に思ったけど端に点数が書いてあって80って書いてあった…悠君ってこんなに勉強が出来た人だったかな? 昔はテストとは赤点を回避するに頑張るのだとか言ってて全然勉強しなかったはずだったけど...でも良い方向に成長したことだし気にすることないかな?

「ご飯食べるのはいいが授業には遅れなよ」

最後に注意して部室から出て行った。改めてソファに座ってお弁当を食べることにしたけどさっきから2人の様子が変...というか大人しい気がする

「2人ともどうしたの? お弁当食べないの?」

「え!? た、食べるよ? い、いただきま~す」

あ、明らかなに様子が…もしかして悠君が関係してるのかな? 初めてお話した時も悠君のこと良い印象じゃなかったしでもなんて言えばいいんだろう? また怒鳴っちゃって雰囲気を悪したくないけど2人には悠君のことをちゃんと知ってもらいたい気持ちがある…うう、困ったなぁ

「そういえば奏ちゃんって赤坂先輩とどうやって知り合ったの? ずっと病院生活だったんでしょ?」

「え? そ、それは…」

やっとお話することが出来たけど内容が伝えにくいなぁ僕が男だった時に会ったなんて言えないからお姉ちゃんが教えてもらった言い訳を言うしかないけどやっぱり嘘をいうのは辛いね

「え~と...4年前にこの町で出会ったんだ 、悠君は中学生で僕が小学生だったね」

「お? 結構長い付き合いなんだね?」

「で、でも手術で3年前からここを離れて…急に決まったことで連絡先を教えることも出来なかったから凄くショックだった」

「つ、つまり思いを伝えられなかったんだね!?」

「思い…そうだね伝えたいのに伝えれないのは嫌で1日でも早く悠君に美佐ちゃん、龍二さんに元気だって伝えたかった」

あの日を最後に僕は死を覚悟したつもりだった…でも一緒に遊んでいた楽しい思い出のせいか僕は死ぬことを恐れてしまった。 あんなことを言ってしまったことを今でも後悔してる

「ぶっちゃけてさ? 赤坂先輩のこと好き?」

「………え?」

「勿論恋人として付き合いってことでさ?ね?」

2人とも真剣な言うけど僕には正直理解出来ない、僕は悠君のこと友達として好き…というより大好きだけどそれは親愛であって恋愛ではないしそもそも僕は男の子だった…でも今は女の子でなんの問題もないって、そうじゃない原点はそこじゃないから!

「悠君は友達だよ? 付き合いたいなんて思ったことないよ?」

「.........いやいや奏ちゃんそんな恥ずか......し...い.........マジで?」

「も、もしも赤坂先輩に彼女が出来たらどう思う!!?」

「ど、どうって言われても素直に祝福するよ?」

悠君の彼女が出来たら祝福するのは当然たけどもし彼女が出来たらどんな人何だろう? 可愛らしい人? それとも美人かな?

「あれ~? マジで違うのか…いやそれとも」

「まぁそれは別の機会で次に聞きたいのね」

その後はお互いに質問して知らないことをいっぱい聞けて有意義な時間だった。

―――

授業が終わって放課後になり千代ちゃんと千歳ちゃんは部活があるから教室で別れて

僕は冬香ちゃんと一緒に今日の昼休みのことをお話しながら統治会室に向かうことに

「それでね♪その時千歳ちゃんが」

「それは...可笑しな話ですね(ああ、奏がこんなにも明るい笑顔を私に!... 脳内記録にしっかりと保存しましょう)」

冬香ちゃんも喜んでいる♪ この話は他の皆にも聞かせてみよう

「ね、ねぇ? あなた達って統治会の人達だよね?」

後ろから声をかけられて振り返ってみると上級生? の人が不安げな表情でこっちを見てくるけどもしかして相談かな?

「...統治会室に行く途中なのでなにか相談があるのでしたら私と一緒についてきますか?(なんで? なぜ私の幸福の時を邪魔して絶対許さな…いけませんいけません、怒りが顔に出てきてしまいそうです)」

「そ、そうして貰えると助かるわ」

―――

統治会室に入って龍二さんは部活の練習があるため来られないけど他のメンバーは全員が揃っていた。

相談者の2年の佐藤陽子さん。相談内容は友達が1ヶ月前から学園に来なくなり家にも帰らず遊んでいるから説得を手伝って欲しいこと

「その場所がなんか不良のたまり場らしから怖くていけなくて...る、ルミナス?ってグループと一緒にいるって本人が言ってて」

不良のたまり場ってあまりいいイメージがない…喧嘩とかバイクをさけびながら乗っているイメージしかないけど実際は違うのかな? その人は楽しいからそのグループと遊んでいるようだけど心配してくれる人がいるならやめたほうがいいと僕は思う

「では悠斗、彼女をエスコートしろ」

「俺は不良が嫌いなこと会長は知っているだろ?」

「そのルミナスというリーダーとは顔見知りだろ?」

「…嫌だって言う権利は俺にはないが俺もバイトがあるからな

 …今週の日曜日にしてくれないか?」

「は、はいそれでも大丈夫です」

それから悠君の連絡先を佐藤さんに伝えて後日連絡するようして帰っていった。

でも悠君って不良のリーダーさんと顔見知りって言ってたけどどこで知り合ったのだろう? 不良が嫌いって言ってたし付き合いはないらしいけど

「また面倒くせぇところを指定しやがって…しかも不良のたまり場なんて問題が起こらないわけないがない場所だろ」

「災難ですね、頑張ってください」

「あたしにはこれしかできない…敬礼!!」

「デートだと思えばいい、楽しめ悠斗」

応援したり同情したりしてるけど誰一人として一緒に行こうと言ってないや

でも僕でも力になれることがあるかもしれないし

「ぼ、僕も一緒に「「「絶対に駄目だ(です)!!!」」」「やめておけ」

「ひぅ!」

一斉にこっちを向いて注意してきた

皆が本気の目で怒っている感じがする

「奏は自分がなにを言っているか理解しているんですか?」

「で、でも」

「でももへちまもありませんよ奏ちゃん!」

「あ、あう」

「悪いが今回ばかりは本当にやめてくれ…お願いだ」

心配してくれて特に悠君は行かないでほしいって頼み込んでいるように見えて僕が言ったことは軽率だったかな…

「失礼します。あれ? どうしたのみんな?」

「聞いてよ龍二ー! さっきねー」


―――説明中―――


「はぁ…奏ちゃんは行かないほうが懸命だと僕は思うよ」

満場一致で反対されてしまった。確かに危ないだけど友達と離れ離れになるなんて悲しいから自分でも力になれることができたら協力したいと思うからだけど僕じゃあ足手まといなのかな…

「龍二はもう部活終了~?」

「そうだけどすぐに帰って道場で稽古してもらう予定だよ」

「あいからずの空手バカだなお前は

 私は護身術で習ったきりで痛くて辛いのなんてやってられんよ」

「ははは、護身術も実践の時に出来ないと意味ないですからちゃんと練習したほうがいいですよ?」

「確かにそうだが私には特注で作らせてもらったこれがある」

制服の内から取り出したのは金色の拳銃でなんだか玩具みたい

ライオットガンって名前で暴動の時に使われる銃らしい。

会長さんが身を守るための護身として作られたものらしいけどその威力は大の大人でも悶絶する程度の威力らしい

「いつみても玩具にしか見えないね~」

「これで出来の悪い部下を撃っていたのがなんだか懐かしくな~」

…なに会長さんからおかしなこと聞いた気がするけど気のせいだね、うん

「まぁなんにせよ体には気をつけろ、お前はもう3年でこれが最後の大会だろ?」

「…そうですね、わかってます」

3年か…僕たちの中で唯一年上だから先に卒業すると思うと寂しくなる

悠君も美佐ちゃんも同じこと思ってるのかなって2人を見ると複雑そうな顔をしてるけど美佐ちゃんの様子がちょっと変で寂しさというよりなにか違うような表情だった。




―――おまけ―――

「まぁこの依頼はひとまず置いといて別の依頼はきてないの?」

「…奏が依頼してほしい件ならある」

「え? ぼ、僕にですか」

「私たちでは出来ない依頼だ…頼めるか?」

か、会長や悠君でも出来ない依頼って…あ、あれ? なんだか会長さん笑顔になってる?

「実は服飾部に頼んでおいた衣装があってそれを奏に「お断りします!」

「「「受けましょう」」」

「受けないよ!」

皆イキイキした目で見てくるけどあんな恥ずかしい服装を着たくないし前に会長さんが用意してくれため、メイド服も統治会室のタンスにしまい込んでまだまだ空きスペースがあったから不吉な感じがしたのに

「善は急げとえらい人は言ってたし早速行こう!」

「行きたくないよ!」

「私が奏に着てほしいコス…服装をメモ帳にまとめておきました」

「今すぐそれを棄てて!」

「冬香が持ってきてもらった最先端のカメラを持ってきてくれたし準備万端だな」

「や~め~て~!!」

(活動記録……今日も統治会室は平和です。)

龍二は静かに外の景色を見て思った。

追記 次々回に新キャラが登場予定です

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