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プロローグ

かつての友がそこにいる・・・

血を流して横に倒れて虚ろな目でこちらを見ている

ああ・・・これは夢だ。

初めて人の死に向き合った時のこと

初めて友を失ったこと

「悠君・・・━━━━━━」

ノイズでうまく聞こえないが言っていることはわかる、知っている

お前にそんな言葉を言わせたくない、いや・・・俺が聞きたくなんだ

四人で楽しく過ごしていた時間が愛しくて

このまま時間が止まればいい思うほどだった

お前を苦しめてた屑どもから解放されてお前の人生はこれから彩るはずだったのに

「悠斗、貴方が━━━のよ」

違う・・・

「これが貴方の初めての━━━だよ」

違う!!あいつは俺のダチだ。テメェと一緒にするんじゃねぇ!

「この━━」

逃げんなよ・・・勝手に逃げんなよぉ!!りん!!!

「悠斗・・・僕と勝負だ」「心配して言ってるんだよ!!」

「悪いけどあんな奴とは付き合いきれねぇよ」「あの人が例の」「怖~い」

「あんな化け物とは思わなかったぜ」

「強いんだって?なら相手してくれね?」

「これでいい・・・これで良かったんだよ」「紅葉だ、川神紅葉」

「それがお前にとってのキッカケになるんだな?」

昔の記憶がフラッシュバックのように次々と浮かんでいき

そしてあの日の思い出が浮かんできた

「俺は悠斗、赤坂悠斗だ。お前名前は?」

「・・・僕の・・・名前は━━━━」

━━━━━━

━━━━━

━━━━

━━━

━━

「く!・・・うぁ・・・」

いつの間にかソファに横になって寝ていたようでシャツは寝汗がびっしょりになっていて着心地が悪い

確かいつものように統治会の仕事をやってひと段落ついてから部屋に戻ると誰もいなかったからソファでだらけていたらいつの間にか寝ていたようだそれにしても嫌な夢だったなあいつがいなくなってから

もうすぐ3年になろうとしている今は自分にとっての居場所みたいのがあるが昔の自分と大きく変わってしまったと思う・・・あいつが今の俺を見るとどう思うだろう?

「・・・馬鹿らしい」

死んだ奴のことを考えていても仕方のないことだ

それにこの夢も時々見ることもあるから、ああまたかって何度も思っている

そんなことより会長が帰ってくるのが遅いな

また新しい人材でも探しているかと思っていたが

そんな情報なかったから別件か?

「ああ~疲れた~~から目の前にいる奴に

 逆立ちで町内一周でもしてもらおう~かな~」

「遅かったな会長」

「お前は上司にお帰りなさいも言えないのかそしてツッコミも

 無しとはつれないやつだ」

「今日の仕事は終わったからもう帰るだが」

「薄情な部下だ、お茶ぐらい淹れてくれる優しさがないのかな~ってか

 淹れろ命令だ」

「・・・うぜぇ上司だ」

ちょっと非常識なこの人は俺の先輩でもありこの統治会の会長もある川神紅葉もみじ

あの人はまぁすごい人だよっていうが世間の印象だが

俺もその意見に大体あっている

まず資産家の孫で超が付くほど金持ちで

学園でもその実力、カリスマの持ち主で学園長が会長に逆らえないほど権力者でもあり

学生でありながら実家から独立して事業家として成功しているまさに存在がチートといえるお人でもある

だが肝心の性格は傲慢で強欲で敵にすると

あらゆる意味で無事ではすまないほど攻撃的。

学園の校則をつまらない言って新しく作ったり

なくしたりすることが数え切れないほどある

そんな人にもある野望がとも言えることがあるが

長くなるからこれはまた別の機会で

見た目は身長・・・低くて髪型はミドルのツインテールで

ぶっちゃけ中○生に見える目は少しツリ目な感じ

「疲れたが面白い情報が手に入ったぞ」

「いつものように学園長から無理矢理か?」

「失礼な奴だな~ちゃんと尋問(交渉)で聞いたぞ」

本音と建前が逆だがこれはいつものことなのでスルー推奨だ

「転校生が来るようだがかなり例外のようだ」

転校生が来るのは初耳だが例外ってなんだ?

「私も転校生だがそこまで秘密にしていたことでもないから一部の学生から

 私がここに転入することが分かったやつがいたが今回は違う」

「1週間後に転校生が来るのは学園長しか知らない」

「あと理事長の孫だとかそんな漫画チックなことじゃないぞ?

 理事長の孫は隣の学園に通っている」

「なんだそれ?まるで・・・情報が洩れないようににしている?」

「ご明察、今回の転校生がこの学園に来るのを知っているのは

 学園長と私とお前だけだ」

「そんな大事なこと俺に言っていいのか?」

「学園長も誰にも言わないでくれって頼まれたが一人だけ例外がいた」

「・・・俺のことか?」

「何でかって聞いたがそれ以上の情報提供はしてくれなかったがどうやら

 今回の転入生はお前に関係してようだが心当たりは?」

「ないな」

「ずいぶんとはっきり言うが嘘は・・・ついてないようだな」

分かるのかよって言いたいが実際嘘ついたことがあってそれを全部見破られたからこの人の前では嘘はつかないことにしている

「1週間後に転入する予定らしいから私はいろいろ準備するから

 今日はここまでがお前も転入生ことが分かったら連絡してくれ」

「了解」

━━━━

━━━

━━

学校から帰宅して部屋に戻ったが会長の話がずっと気になっている

俺が関係しているってことが分かるが年齢、性別も分からないんじゃあ誰だか・・・

「悠君・・・━━━━━━」、

あの時の思い出がまた流れ込んでくる

もしアイツだとしてもなんで俺だけなんだ?美佐や龍二に内緒することはないはずだ

なにか事情があるとしてもそれが何なのか俺には見当もつかない

「悠斗、貴方が━━━のよ」

・・・これはないな絶対にないありえないそんなことがあるはずがない

あれに関係した何かの因果なら真っ平御免だがないと言い切れない可能性だからタチが悪いな・・・というよりなんでいない奴のことばっかり考えるんだ?

昔の夢を見たかってもう3年だぞ?未練は・・・あるんだろうなぁ・・・女々しいな俺は

あれこれ思っても何も解決しないし道場にでも行くかな?

美佐に連絡するか

(悠斗)今から道場に行っても平気か?

1分くらい待ったらすぐに返信が返ってきた

(美佐)大丈夫だよ~(  ̄▽ ̄)ノ

今はお爺ちゃんと龍二しかいないからね~

でもいきなりどうしたん?(  ̄ロ ̄)

今日道場に行くなんて聞いてないのに(ヽ・∀・)?

(悠斗)ただ気まぐれが8割、暇つぶしが2割

(美佐)10割暇つぶしでしょ~が~!! ズサ━━━━⊂(゜Д゜⊂⌒`つ≡≡≡━━━━!!

まぁお爺ちゃんから良いよ( ^^) _U~~って

言ってるからいつでも来てねぇ~( ^ ^ )Y ピース!

・・・相変わらず顔文字の多い奴だな

正直言って見づらいから少し控えてほしいだが

母さんは飲み会でちょっと遅くなるって言ってたしで

すぐには帰ってこないしちょうどいいだろう

━━━━

━━━

━━

家から徒歩10分で着く幼馴染が住む道場に到着し呼び鈴を鳴らす

「合言葉を」

「小学の時給食の時間で隣の席の」

「あ、あれは違うのよ別にプリンに目がくらんだわけじゃなくてね」

「あの時のとばっちりはひどかった」

「まぁ~まぁ~過去は水にに流して、さぁ我が家にようこそ」

こんなくだらないことを言う少女は俺の幼馴染である東条美佐で

ここ道場の一人娘だ

性格はとにかく明るく活発で学園でも話しやすいとことから

先輩後輩男女関係なく人気者。

中学の時に弓道をして、学園ではテニスをしている(理由はなんか青春っぽいから)

現在歳ひとつ上のもう一人の幼馴染と

「珍しいな悠斗、こんな時間に」

この爽やか系イケメンは沢渡龍二で俺のもう一人の幼馴染だ

同じ道場で稽古しているうちに仲良くなり小学からずっと一緒に育ってきた

性格は人当たりがよくモテて告白されたりもいたが

本人は昔から美佐のことが好きだから告白されても断って

そして去年ようやく告白して二人は付き合うことになった

中学からずっと空手一筋で実力も年々上達している

「ちょっと暇つぶしに」

「・・・そっか」

あの時からこいつの間にできた溝が残っているせいかあまり会話が続かない

あの勝負とあの事件が原因か・・・馬鹿みたいに遊んでた時が懐かしいな

俺と美佐と龍二の3人で遊んで、中学の時にあいつが加わって4人で笑ってたあの時間が大好きだったのにそれはもう

叶わないだと思うと苦しくて苦しくて嫌になってくる

この気持ちから逃げるように道場で美佐の爺さんと組み手をし始めた

龍二も強いが例外的に強いわけではなく学生として

強いほうで俺には適わない

俺の母親は人として例外的に強さを持っていた(実際この町で最強で誰も勝てないレベル)

俺もその強さが遺伝したせいか子供の時から同じ子供相手では勝負にならなくて大人同士で釣り合うレベルになっていた為ほかの子供から大人にまで奇異な目で見られてた為友達が出来なくて話せる子が美佐しかいなかったが小学の時から龍二から声を掛けてきてそのまま仲良くなり友達になった

子供時のような笑ってた日が本当に懐かしい

━━━━

━━━

━━

あのまま1時間くらいぶっ続けで組み手をして帰ってきた

母さんは帰りに昔の友達と偶然出会ったらしく飲みにいって夕飯は適当に食べて欲しいと連絡があったが生憎俺の家事スキルは全くと言っていいほど皆無で料理はスクランブルエッグが作れる程度だ

調理実習ではほぼ皿洗いしかしてなくて情けないけどな

キッチンや冷蔵庫を漁って結果カップラーメン(ミニ)しか自分に作れそうなものがなく渋々それを食べることにした

さっとシャワーを浴びて明日は休日でバイトもないしどうするか考えているとFAXから電話が鳴り表示は知らない番号だが080だから携帯から掛けているだと思いもしかした母さんの友人からと思ったがそれなら母さんの携帯から掛ければいい話でこの線はかなり薄いと思い面倒だし無視しようと思ったがないとは言い切れないので仕方なしに電話に出ることにした

「もしもしー夜分遅くにスミマセンが赤坂さんのお宅で間違いないですか?」

「そうですが」

自分でもかなり素っ気無い感じで対応してしまったが

どうも気分が乗らなかった

思ったより若い女性の声だった。

「あの~今そちらに悠斗君はいらっしゃいますか?」

「・・・悠斗なら俺ですけど」

「ああ!なんだそうかぁ~君があの子が悠斗君なんだぁ

 私神崎織江っていうだけどちょっとだけ時間いいかなぁ?」

俺だと分かった瞬間かなり砕けた感じで話しかけてきて

今かなり警戒心が強くなってきた

セールスや宗教団体の勧誘だった思いっきり罵倒して電話切ろうと思った

「君さぁ・・・かなでって子のこと覚えてる?」

体が硬直し聞き間違いかと思ったがそれはない俺に用があってその名前を出すのはあいつしかいない

「・・・あんた何者だ。なんで奏のこと知ってんだよ」

「質問してるのはこっちなのに質問を質問で聞き返すのはあまり関心しないけどその様子じゃあ奏ちゃんは覚えてるだね」

「一日も忘れたことなんかねぇよ、ダチの名前を忘れるわけがねぇ」

「おお~カッコいいねぇあの子が聞いたら喜ぶよ~きっと」

「ふざけてんのか?あいつはもう」

「世間では死んだ事になってる・・・けどちゃんと生きてるよ」

「奏が・・・生きてる?」

どこを探しても奏がいる病院を探しても分からなくてニュースでも事故により重傷で病院に搬送されたと酷く簡素にまとめられていてその後2日後に死亡した報道されたが実際にこの目で確かめるまで諦めたくなかったが

1か月経っても結局分からなかった。

あの事故でもう奏は死んだ苦しみで俺の心にぽっかり穴が開いたような感じがして奏がいない1年間は空虚であの時の俺は笑うことはなかった

それでも美佐と龍二は俺を励まし続けて学園に入学するまでには少しだけ回復して楽しい学園生活を送ろうとしていた・・・いたのに・・・あんなことになるなんて思わなかった

「下らないこと言いやがって!そんな証拠」

「え~と明日なにか用事とかないかなぁ?もしなかったら奏ちゃんに会わない?あの子も君に会いたいようなんだけどね」

「・・・会いたいに決まってる」

「即答だねぇ。じゃあ明日の朝10時に月乃澤駅の前で待ち合わせでいいかな?」

「おいまてよ!最初の質問に答えてねぇぞ。あんたは一体何者なんだ?なんで奏のこと」

「明日までお楽しみってことで、おやすみなさ~い」

言うだけ言って勝手に切りやがったぞあの女、正体は明日までのお楽しみというわけか

嫌がらせにしては相手側がなにを思って言ったのか分からないし何よりもあの子が聞いたら喜ぶだなんてまるで直接会話してたみたいな言い方

頭の中で考えても仕方がないし直接会って確かめるしかないか

・・・今日はもう寝て明日に備えよう。

伝えたいことも言えず、約束も果たせず破ってしまった友達に会うのが怖いが俺はそれから逃げることだけは絶対にしたくねぇ。

例えどんな姿であってもどんな病気だったとしてももう一度会えるならまた4人で一緒に遊びたいな


なかなか私生活が忙しいので本格的に書き始めるのは8月の中旬になりそうです

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