使命
ソルラは、マグダレーナの前に立った。
「あなたには、辛い話をしなければなりません。」
「はい、薄々気付いてました。」
「そう。あなたの幼馴染は、闇に飲まれてしまいました。あなたにかけられた呪詛はクラウディア、その者によるものです。」
「ああ‥‥やはり‥‥。」
ソルラは、マグダレーナの脳裏にクラウディアの身に起きた出来事を見せた。マグダレーナは両手で目を覆って泣き出してしまった。静かな洞窟にマグダレーナの嗚咽が流れる。
「私の力は破邪顕正の力です。マグダレーナ、あなたがあなたの剣を振るい続ける限り、私はあなたと共にいます。強くおなりなさい。剣を見せてください。」
マグダレーナは愛用の剣をソルラに手渡した。
「ああ、ルナの力を感じます。では、私の護りをここに。」
剣が輝き出した。
「オリハルコン‥‥。」
リースは呟く。刀身がオリハルコンとミスリルのサンドイッチになり、オリハルコンの刃がついた剣になった。
「レベルも100上げておきます。あなたに祝福を。」
「次はあなた、ルクレツィア。」
ソルラはルクレツィアに語りかけた。
「星の巫女。あなたは星の聖竜に出会えた時に、その力が開花するでしょう。あと、星読みで闇に眼をつけられていますね。手出しできないようにあなたにも加護と祝福を授けます。レベルを100上げておきますから魔法の力もより強くなります。これでひとまずは大丈夫でしょう。」
ルクレツィアのレベルが100上がった。太陽の護りを得て、物理攻撃と魔法攻撃の耐性がアップした。
「エスター、あなたの探している相手は、私もよく知っています。たまに、ここへも遊びに来ます。ただ、私よりも妹、星の聖竜の方が仲が良いので、精霊王の居場所については、そちらで尋ねると良いかと思います。妹の居場所なのですが‥‥。」
ソルラは上を見上げた。
「空にいるはずです。ここにいると時折、上空に気配がします。今もそうです、丁度いま、上を通り過ぎていきました。」
リースたちの脳内に、イメージが流れ込んでくる。金属でできた物体。
「人工衛星‥‥いや、宇宙ステーションだな。」
理解できたのはリースだけだった。
「大昔の時代の遺物だと言っていました。我々の生まれる以前、地上にあった文明の遺したものだと。」
ソルラが言った。
「神が干渉せず放置した結果、人類は滅亡しました。そこで自然災害の象徴である私たちを地上に遣わしました。私たちが竜と呼ばれるのも、そこなのです。あれは、私たちが破滅の力を行使する時の姿ですから。」




