転生がしたい!!
生まれながらにして足がない早乙女めい(16)は、車椅子でいつもつまらない生活をしているがー
私はごく普通の一般人!
…といいたいのだが
私、早乙女めい(16)は生まれながらの病気を持っていていつも車椅子での生活をしている。
そう、"足がない"のだ。
本当に不便で、足がないことなんて慣れるわけがない。
いつも歩ければ…歩ければ…と考えている。
私の体じゃ運動もほぼできないし、趣味など何もないのですごく暇だ。寝ているしかない。
強いて言うなら小説を読むこと…だろうか。最近は小説を読んでいる。
私は転生ものが好きで、私も転生ができればなー。と思っているが、もちろんそんな夢のようなことが起こるわけない
と思っていた。
小説を見て目の前を見ると…視界がぼやけて見える。しかも少し耳が詰まっている?電子書籍を読んでいるから目が悪くなったのだろうか。
いや、ちょっと待て。目の前に女の子がいないか?気のせいだろうか。
いや、気のせいじゃなかったようだ。
その目の前にいるように見える少女らしきものは何か話し始めた。
最初は何を言ってるのか耳が詰まっているせいであまり聞き取れなかったが、すぐにそれは取れた。
あれ?おかしい。声がまるで老人だ。失礼かもしれないが本当に老人の声なんだ。
その老人の声の少女らしきものはこう言った。
???「聞こえておるか?若きもの。おまえさんは足がないようじゃな。これは不幸なものだ。それじゃ不便だろうな。ずっと見ておったぞ。ここまでよう頑張ったな。」
正直私は戸惑った。だって急に話しかけてきたんだもの。まるで小説などである神様のような口調で。
めい「……」
喋れない。なぜだろうか…。
???「ほっほ。お前さんは今は話せないようじゃな。わしが目の前にいると大抵の人はなぜか話せなくなってしまうんじゃ。悲しいのう。ほれ、おまえさんは歩けるようになりたいと思ったことはないかのう?」
めい「◎△$♪×¥●&%#!!」
???「すまなかった。話せなくなってるんであったな。できるかわからんが、話せるようにしてみよう。 ほれ!どうじゃ?話せるようになったかの?」
めい「え、あ、話せるようになりました!すごい… 」
???「話せるようになったようじゃな。わしからお前さんに質問があるんじゃ。先にわしに質問はあるかの?」
何から話そう。まずはこの人は誰かを聞こう。
落ち着け、私。
めい「はい。まずあなたは誰なのでしょう?視界がぼやけていて見えないのですが…。」
???「ほう、そうであったか。 ほれ、これで見えるかの?」
その瞬間、目から膜がふっと剥がれたようにはっきり見えた。何度か急に明るくなり見えづらくなった目を瞬いてから前を見るとそこには可愛らしいお面をつけたロングヘアの人が立っていた。
背から見て170…ん?浮いてる...??浮いてないと考えれば...145くらいだろうか。細めの体型だ。
めい「わっ、見えました。ありがとうございます。失礼ですがあなたは誰なのでしょうか、?」
神「わしは、そうじゃな…お前の世界で言うと神?かのぅ。」
めい「かっ神様!?神様が私に何か用なのでしょうか!?何かしましたか!?申し訳ないですごめんなさい!許してください!!!!」
私は何かしたのだろうか?初詣に行かなかったからか?その時は風邪だったんだ。許してほしい。
神「まあまあそう慌てるな。別に悪い意味で来たわけじゃないんじゃ。」
めい「えっ、そうなのですか?てっきり悪い意味かと…」
神「おまえさん、転生、したいのかのう?」
めい「転生…ですか?」
神「そうじゃ。まあ、おまえさんは死んどらんから、転生というよりも入れ替わりのようなもんじゃな。別の世界にいる人と魂など全て入れ替えるんじゃ。記憶は無くならないから安心したまえ。」
めい「転生…そんなことできるんですか?」
神「できるから言っておるのじゃ。するかの?」
めい「し、したいです!!歩ける体になりたい!!」
神「よかろう。では、おまえさんはどんな者になりたいかの?」
めい「どんな人…ですか。うーん、、悩みますが、健康で、幸せなところに行きたいです!魔法があるような…」
神「承知したぞ。では健康な体で魔法がある世界に転生させよう。せいぜい頑張りたまえ。ではさらばじゃ」
めい「えっちょっと待ってください頑張れって、??」
神様が消えた瞬間ひどく目眩がした。
めい「うっ…」