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42話 クレシーの最期

それから4日後、俺はテリーゼ姫と一緒にホルキス王国の王都へと戻ってきたのだった。


その目的はもちろんクレシーがどう処罰されるかを見守るためであった。


ただその心配は不要だった。


クレシーが王都に戻ったその日の内にクレシーはギルドマスターを解任されて、多数の悪事を行ったとしてそのまま王城の地下牢に放り込まれたのだった。そしてすぐに裁判が開かれてクレシーの死罪が決定したのだった。


俺はそれからしばらくして王城の地下牢へとやってきていた。


やつれた顔のクレシーに俺は言ってやった。


「よおクレシー??久しぶりだな。」


やつれたクレシーは声のトーンが落ちていたのだった。


「ジャン・リヒターか??なぜここにいる?」


「クレシーお前の死刑執行を行う執行人に決まったからさ。」


クレシーが怯えた様子で聞き返してきた。


「この私を殺すだと?冗談だよな。」


「冗談じゃないぞ、俺はテメエだけは直接トドメを差したかったからな,クレシー、テメエの死刑執行人に名乗り出たんだよ。執行人としてだったらテメエに直接手を下せるからな。」


俺はクレシーの死刑執行人に自ら手を挙げたのだった。


俺は怯えているクレシーに言った。


「しかし因果なもんだよな、あの時は俺の方が罪人のようにホルキス王国を追われたっていうのに、今は追放したクレシーの方が罪人として断罪されようとしてるんだからな。」


するとクレシーは俺に謝り出したのだった。


「待て待て!!このクレシーがどうかしていた。ほらこの通りだ。いくらでも謝る、だから許してくれ。」


「今さら謝ったってもう遅い。もう今さら謝ったって意味ないんだよ。」


「待て!!よく考えろ!!この私を殺すなんて惜しすぎるだろう。この私を殺すことはホルキス王国いや世界にとって大きな損失になってしまうぞ。」


「馬鹿な事言ってるんじゃねえぞクレシー!!テメエががみんなに大きな損失を与えたんだろうが全く!!ああ、そういえばクレシーテメエ大嘘ついてやがったんだな。」


クレシーは何の話かは分からないようだった。


「なんの事だ?」


「お前らが自慢話として偉そうに話してた魔王討伐の話だよ。だがその倒されたはずの魔王バルモールが魔領ベスゴルドの最奥で目撃されたらしいじゃないか。」


「なんだと??ベスゴルドの最奥から帰ってきた奴がいるのか?」


「ああ、その人の話だとまだ魔王バルモールは健在だって話じゃないか?みんな激怒してたぞ、魔王バルモールを倒したなんて大嘘つくなんて許せないってな。」


「くそう、まさかあそこから戻ってくる奴がいるとは??人類不毛の地だからバレないと考えたのに。」


「おかしいとは思ってた。ラズバーが弱かったのはクレシーの腰巾着だからだとも考えていたが、世界最強を自称しているお前までラズバー並みの弱さだったからな。この弱さで魔王討伐なんてとてもできるとは思えないからな。」


クレシーは痛い所を突かれて何も言い返せないようだった。


「くううううう。」


「いくら魔領ベスゴルドが不毛の地って言ったって、冒険者達の野営地もあるし今でも冒険者達が活動もしてるんだぞ。いずれはバレる嘘だったよ、それぐらい少し考えれば分かるだろうが。」


「くうううう。」


「まあ俺にとってはそこはどっちでもいい、俺にとってはクレシーをこの手で始末できるんだからな。これ以上のお返しはないだろう。」


するとクレシーが命乞いを始めたのだった。


「待ってくれ!!命だけは助けてくれ!!」


そして手錠でつながれた手足を床につけて土下座を始めたのだった。


「ジャン様は本当にお強いです。このクレシーはまったく敵いませんでした。だからどうかご慈悲をください。許してくださいジャン様。」


イラっときた俺はクレシーに言ってやった。


「全部テメエの自業自得だろうが!!俺達を追放してやりたい放題やっておきながら、今さら許してくれだあ。そんな事俺もみんなも許すわけないだろうが!!俺に喧嘩を売ってきた時点でこうなる事は決まってたんだよ。」


そして俺はクレシーを処刑室にひきづっていった。


そして処刑台にクレシーをセットした。


クレシーは相変わらず命乞いを続けていた。


「ジャン様、お願いです、助けてください。」


「だから無理だって言ってるだろうが。」


「ではクレシー??これよりギロチンによる死刑を執行する。最後に言い残す事があれば聞いてやるぞ。」


するとクレシーはこんなことを言ってきたのだった。


「そうだ私のコレクションの中から一ついい装備をジャン様にやろう。ザリオンの鎧なんかどうだ?」


「いらない、何か言い残す事はないのか?」


「ならばマーディアの剣なんてどうだ。なかなか面白い効果を持った剣なのだぞ。」


「いらない、言い残す事はなしでいいのか?」


「ジャン様??私の装備を全て差し上げます、だから命だけは助けてください!!」


「くどい、だから無理だって言ってるだろうが!!言い残す事はないみたいだからギロチン刑の執行を行う。」


「ジャン様!!どうかどうかお許しください。」


「全部テメエの自業自得なんだから、おとなしく自分の罪を受け入れろ。」


俺はギロチン台に横たわっているクレシーに言った。


「じゃあな、クレシー!!テメエにはお似合いの最期だ。テメエだけは直接手を下したかったから本当に良かったぜ。」


そして俺はギロチンのロープを強くひぱったのだった。


ギロチンの刃がクレシーを襲ったのだった。


そしてクレシーの処刑が完了した。



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