表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/100

骨花

 暗い岩肌を、淡いハチミツ色の光が照らしていく。


「む? 急に広くなったな」


 私のすぐ横を歩いていた仲間の一人が、皆に聞こえるように呟いた。

 確かに、私達を挟んでいた岩壁はいつのまにか無くなっている。


「何か、へんな臭いがしますね」


 ランプを持っていた私は、少しでも先を照らして見ようと、皆より少し前へ足を運んだ。


 すると、バキッと何かが靴の裏で容易く折れてしまった。

 まるでウエハースを、足で踏んでしまったかのような弱々しい抵抗力だった。


「ひゃっ!?」


 情けない声を漏らしてしまった私は、慌てて踏んでしまったモノにランプを近づけて確認する。

 照らされたモノは白く、赤い斑模様が着いている。


 骨だ。


 素人目の私からでは、人のモノかどうかは判別できないが。

 でもこれだけは分かる。

 この骨は出来て、まだ新しいみたいだ。


「……なるほど、ついさっきまで食事してたか」


 不意に、背後から朝さんの声が聞こえる。

 彼の声からは、一切の不安や恐怖などは感じない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ