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招き給へ

 洞穴の中はジメジメとしていて、ほの暗い。


 天井の水滴がポタリポタリと、一定のリズムで地に落ちて、静かなソロパートを演奏している。


「深いですね、まだ先が見えない」


 かれこれ、三十分近く歩いていると思う。

 地面は落ちてくる水を吸って、常にふやけた粘土状態を保っている。


「気は抜かないでね、多分死ぬから」


 日本刀のように滑らかで鋭い言葉。

 心臓をマチ針でツンと突かれたような緊張感が皆に走る。


 だが、その言葉はおそらく不要だ。

 いつ鬼が出てくるか分からないこの状況下では、否が応でも気は抜けない。

 万が一でも手に持っているランプを失えば、我々に勝ち目は無いのだから。

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