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泡沫
カマイタチ退治の帰り道で会った……。
「そうそう、その時が初見だったね」
私の心を見透かすように、少女は言葉を紡ぐ。
正直、あまり気持ちの良いものでは無い。
そこにある筈の壁をぬるりと抜けて無理矢理、距離を縮めてくるような感覚だ。
一体何が目的なんだ?
たしか、夕闇さんはこの子と仲良さげな感じだったな。
友達か、あるいは……
まあ、いずれにしてもそれが事実なら、この子は敵じゃあないって事だ。そもそも、敵が敵の本拠地のど真ん中に平然とやって来る訳がない。
ならば尚更、この子はどちら様なわけ?
一向に分からない、むしろ謎が深まってしまった。
「あれ? ……もしかして僕の事、知らないの?」
知る訳がない。
知ってたら、誰かすぐにこの場で教えて欲しいモノだ。
そもそも、接点がまだ二回しか無い訳だが?




