表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/100

治ってた

 入院してから二週間。

 私の体の怪我は、ほぼ全て完治してしまった。


 重症だった手足も、今では立ってシャドーボクシングもできる程にまで回復している。

 全身の切り傷も跡すら見つからない。


 自分でも分かる、明らかに異常だ。


 おかげで、担当していた医者と看護師は、これでもかというくらいに目を見開いて、腰を抜かしていた。

 あの光景は忘れようにも、忘れられない。

 見舞いに来た夕闇さんも、びっくりしていた。


 間も無くその後、様々な医療機器で私は念入りに体を調べられた、心電図、脳波、呼吸、脈、血液、骨、などなど。


 でも、どこにも異常は見当たらなかった。


 ただ、自己の治癒能力がハンパじゃないって言う結論に至っただけ。

 私に分かるのは、その程度の解釈が限界だ。

 私自身も分からないんだからしょうがない。


「でもまぁ、ちょっと怖いけどねぇ」


 私は両の掌を開いてジッと見つめる。


 もしかしたら、私は人間じゃあ無いのかもしれない、などといった発想が込み上げてくるのだ。

 確信が無くても、もしもと思うだけで身が震えてしまう。


 もしそうだったら、私はこの屋敷の人達に……


 いや、考えないでおこう。

 考えるだけ無駄な事だ。 


 今はとにかく、修行に勤しもう。

 先の戦いでは、ザコ相手に瀕死の状態にまで追い詰められてしまった。


 このままでは、いずれ敵に殺される。


 そうならない為には、まず時間を努力に注ごう。

 練習と修行を重ねて、より一層上へ昇る為に。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ