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突然姫って言われても困ります! 作者:*まるこ*(改名しました)

本編

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久しぶりの兄妹

お待たせです!
2話連続投稿、一回目です
翌朝、私たちは早くに山小屋を出た。

だけど、結果からいうと、その日は麓までも辿り着けなかった。


「なにこれ…どうなってるの?」

倒せど倒せど次から次へと湧いてくる魔物たち。

「おかしいですね…この辺りは魔物が少なかったはずですが。」

「隣国も近い場所だしあちらに何かしらの原因があるのかもね…」

向かってくる小さな魔物を吹き飛ばしながら話し合う。

「この道、先の方も魔物が潜んでる匂いがプンプンするよ」
この件が落ち着いたら調べなきゃな、と言いながらシュウが軽く顔を顰めて首に巻いていたものを鼻元まで持って行って隠す。

「倒しながら行けなくはないけど…契約のこと考えるとできれば魔力に余裕持って麓に行きたいし…少し迂回する?」

予定よりも時間がかかってしまうけど、焦って失敗することは許されないし、確実な方を取りたい。

「そうですね…ここからだと、以前立ち寄った鉱山の町・ヤエムを通って麓に出る道に入るのがいいかもしれませんね。今からそちらへ行くと少し戻る形になるので夕方になってしまいますが。」

「ノームアンセスタの集落がある町ね。夜通し馬を走らせてもかえって効率悪いか…じゃあ、ヤエムで一泊して、明日一気にいくしかないね。」

集落のみんなやあの仲良し兄弟は元気かな?

そんなことを考えながらヤエムへ向かった。


ヤエム入りして、馬に水を飲ませて休ませている間、2人に断って少しだけ集落の方を覗いてみる。

「ティアさん…?」

「ん?」

呼ばれて振り返ると、美男子が立っていた。

…………誰??

「あ………あの、僕、です。ヒリエスです、ノームアンセスタの。お久しぶりです。」

「え、ええええ⁉︎ヒリエスくん⁉︎なんか大きくなるの早くない⁉︎」

前会った時からまだ一年も経ってないよ⁉︎

前はかなり小さかったのに、大分私の背に近づいた。

でも確かに少し人より長い腕や、ピンと尖った耳、そしてゴツゴツした肌は、ノームアンセスタのものだ。

が、こんな美男子になるとは!
力強さが滲み出て、精悍な……男の子は変わるものだ。

「ノームアンセスタは成人までの成長速度が人間より早いので…成人したら老いも遅めですし、ビックリされましたよね。でも、またお会いできて嬉しいです。」

そうはにかむように笑った顔は、なんとなく面影がある。

「そうだったんだ…うん、ビックリしたよ!大きくなったねぇ。でも私もまた会えて嬉しいな」


ヒリエスくんとの再開を喜ぶ私の後ろから声がかかった。

「兄さん…」

「あ、ハノア。」

ハノアちゃんもかなり大きくなって、私より少し下くらいの背丈だ。

…しかしこの兄弟、揃って美形だな。
ハノアちゃんも、美少女の部類。

はっきりした目鼻立ちの大きめの目が印象的で、凛としつつも可愛らしい。

「ティア、さん、ひさしぶり…」
ちょっとオドオドしてるのはまだ変わってないんだなぁ。
でももうヒリエスくんの後ろに隠れることはない。

「ティアさんは、また旅で立ち寄られたんですか?」

あ、そうか。
態度が全然変わらないから不思議に思ってたけど、まだ方々に肖像画が出回ってないから、私が姫だってわかってないんだ。


王都まで来たりしていた人は私の顔を知ってるけど、この集落の人はあまり外に出ないもんね。

「うん、そんなとこ。少しだけ馬を休ませに寄ったの。集落のみんなはどう??」

「元気にしてますよ。ただ、最近また仕事が減ってきて…町の人の流す、ノームアンセスタの作るものはダメだって悪い噂がなかなか払拭できなくて。一度依頼してくれた人は分かってくれてるから平気なんですけど」

「そっか……そういうのは何か大きなキッカケが欲しいよね。」

と、話し込んでいたところでロードとシュウがやってきた。

「おっ、ヒー坊にハノア嬢!久しぶりー」

気の抜けるシュウの挨拶にも律儀に頭を下げるヒリエス君。
しっかりしてるなぁ…

「あれ?フィリスさん達は今日はいらっしゃらないんですか?」

何気ない言葉に、思わず顔が引き攣る。

「ええ、別行動なんですよ。合流に向けて動いているところです」
さらりと受けたのはロード。

そうでしたか、と頷き、
「旅のご無事をお祈りしています。今度はよければまた集落の方にもお越しください。皆で歓迎します!」

「また、きて」
ハノアちゃんはぎゅ、と私の服を掴んでそう言った後、ゆっくりロードを見て、ぺこりと頭を下げた。
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