終活
便利は快適。快適には◯◯しやすい、という便利さが求められる。そんな気がする。住まいの周辺、居住する空間、暮らす上で多分かなりポイントになる動線。見ても、使っても、居ても過ごしやすい。全てを満たせば最高だ。戸建て、マンション、アパート、広い狭いと居心地は人それぞれ。
どんなタイプの住居でも課題になるのが美しく清潔に保つこと。そして住み続けるということは、それだけ年数が経ち、年を重ね思い出にまつわるモノや人生にとって必要とされたアレコレが増えたり減ったりするし、晩年にも目を向けて、備えておいた方が安心である、ということでもある。
近年、何かと「活」と称する言葉が増えてきたように思う。多くは短く、略称にしたものかと認識している。代表的なのは就活。ほかには婚活、妊活。有効な時間の使い方過ごし方を勧める、朝活やゆう活なども登場。いつの間にか、生活のメニュー表とでも言えるような、人間の活動に対し、細かい呼称が随分と沢山誕生したものだ、と驚く。
大好きなインテリア、思い入れのあるメモリアルなモノの数々に囲まれる豊かさ。増える一方でも全てを捉えられる余裕があればどんなに嬉しくて、年末の大掃除や何かの転機または必要に応じた引っ越しもラクなことだろう。しかし、現実には全て丸ごと、そのままにしておけない。「断捨離」「収納術」そして「ミニマリスト」は空間の広さのみならず部屋の数も問わず、片付けや整理により生活の質の向上を目指す作業のひとつとして紹介されているようだ。
風水や細かい配置や色の統一が気になり始めると正直、キリがないと悩むこともしばしばある。しかし、年老いた先のためにも重い腰を上げておきたい。
ぐるぐるとそんなことを考えながら、懐かしい箱を開ける。幼い頃からそばにいたウサギのぬいぐるみだけはこのままと決めた。