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第一話『勇者と賢者の記憶を持つ魔王』

 この魔法の存在する〝グリフィスタ〟という世界に地球から5200年前に転生…生まれた俺は【勇者】として活躍し、当時の大魔王を討ち滅ぼした…それから2000年後同じくグリフィスタに転生した俺は【大賢者】となり大魔法使いとして人々を蝕む疫病やかつて倒した大魔王の眷属である者達と死闘を繰り広げ英雄となった。—————そして3200年が経った現在更にグリフィスタへと転生した俺は今…【魔王】としてかつて討ち滅ぼしたはずの魔族を統べ、魔界に君臨している!


 魔王として生まれた俺は生まれた瞬間混乱し事態が掴めずにいた。何故か前前前世からの記憶を有しているのも謎だがこれは俺への罰か何かなのか…と誕生した時は自問自答の日々を過ごしていた、それから50年魔王として生きてきたが気づいた事がある。


 〝魔族って人間とあんまり変わらないという事だ!〟


 勇者や大賢者として生きた人生と比べ、多少違えど大きくは変わらない。寿命や体力などの生態系に開きはあれど魔族にも家族も居れば恋人も友達もいるし、腹が減れば死ぬ。息をし家畜を飼い田畑を耕し酒を呑み馬鹿話をしたりもする…人間と何ら変わらない暮らしをしていたのだ!


 今思えば勇者や大賢者だった当時はそんな事すら考えず、見ず聞かず、ただ異様な者として魔族を見ては殺戮を繰り返していた。魔族に生まれなければこんな事にすら気づかなかった…それを思うと当時の大魔王はどんな気持ちだったのだろうか……。


 多分今回の転生は俺への罰だ!———ならば俺はこの魔族達を守り導き、魔族にとって平和な世界を創ってやらねばならない!魔王として俺はまず人間との共存を目指す事に決めた。


 やはり前前前世から人間をやっていた記憶がある以上人間とは上手くやっていきたいというのもある…が人間の中には汚い人間も居ることを俺は知っている。だからまずその存在を見極め、必要ならば排除する事も視野に入れ行動を開始した。


 まず俺がまず考えたのは魔界を牛耳る!という事だ。俺が魔王と言っても魔界は一枚岩ではなく魔界には三つの国と三人魔王が存在している、まず一人目の魔王は俺だ!俺の今回の名は〝魔王ロキ・ボロス〟ボロス魔王国のトップ・オブ・キング!二人目はクライム帝魔国の〝魔皇帝ルシウス・クライム〟三人目はヤンバル戦国の〝戦王カジカ・ヤンバル〟だ。まぁ正直国名と王の名前ぐらいしか知らないんだが……コイツらを攻略し、人間界へ乗り込み和平協定を結ぶ!!


 取り組みを早々に開始する為まず両国に会談を持ちかける事にした。魔皇帝ルシウス・クライムは話を聞こうと返答を返してくれたが、戦王カジカ・ヤンバルはコレを蹴り逆に軍門に下れと返答してきたのでまず魔皇帝ルシウス・クライムと会談の段取りを進めた————。


 魔皇帝ルシウス・クライムとの面会の日、俺は何故かルシウス・クライムという一人の男を見た瞬間、この男には全てを語っても良い気がした。そう…俺が三度転生を繰り返している事も全て!


『成る程…それで魔界を統一し人間界との和平協定を結びたいと? しかしそれは理想論ですね』


『確かに理想論だろう…だがやらねば成らぬのだ三度転生を繰り返した俺だから分かる』


『世界が貴方に革命それを望んでいると?』


『あぁ でなければ何故転生前の記憶があるのか説明が付かないだろう?俺は誰か意図的にそうするように仕組まれている気がしてならんのだ』


『ほほぉ…ならばもし貴方が成し遂げなければ…また何千年か後にまた転生すると?』


『無くはないだろう…』


『…………しかし 妙に気になるのですが 仮に革命が成功したとしてそれは正しい事なのですか?』


『ッ!? どういう意味だ?』


『仮に【神】がそう仕向け貴方にその使命を授けたとして それは正しい行いなのかと思いましてね…』


『…正直正しいかと問われれば分からぬ …だが意味はあると思う!俺の転生に…何かしらの意味は……』


 沈黙が部屋を包むとフッと息を吐きルシウスが口を開いた。


『そうですか 分かりました。私は貴方とならば同盟協定を結んでもいいでしょう!』


『ありがとう! 俺は魔族の平安を必ず実現させる』


 ルシウスと同盟協定を結んで間も無く俺はもう一人の魔王とぶつかっていた。戦いに身を置き戦いに存在理由を見出し生きてきた戦王カジカ・ヤンバルは話し合いではなく戦争で語るタイプの男であったからだ!しかし戦況はかなり荒れ互いに多くの血を流す結果となり————。戦争は3年続き冷戦状態…見兼ねたルシウスが間を取り持つ形で会談の場が設けられ……会談では笑顔で威圧スキルをガンガンかけて来るカジカ・ヤンバルに対抗し、絶望感覚スキルをガンガン放ってやった。牽制し合う俺達に口火を切ったのはルシウスだった。


『ハァ…二人ともまるで野蛮な猿だな』


『何ッ!! ルシウス・クライムよ それは我に宣戦布告を唱えておるのか!?』


『……お前そればっかりだな』


『何をッ! ロキ・ボロス 我を侮辱するか!?』


『ハイハイッ! 少し頭を冷やしましょう』



 聡明な龍族で最上位種にあたるルシウス・クライム

戦闘狂が多い鬼族で最上位種のカジカ・ヤンバル

前々世の記憶を持つ悪魔族で最上位種の俺を加えた

三大魔王の魔王会談がこうして始まった————。

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