人と神様(仏様)が選んだ道。
今回でこの小説は、完結します。
それでは、どうぞお楽しみください。
10年前・・・
僕は、高校卒業後、半年間だけフリーターをしていた。
大学は、全て不合格。
何もする気力も無くなっていた。
そんな中で、宗教の組織の人が
「1週間、真剣に祈って見なさい。必ずこれからの人生がわかるはずだから。そしたら、誓願しなさい。」と。
それから、僕は、祈り始めた。
「青は藍より出でて藍より青し[Tsuyoshi Hisashi]」
神様(仏)に祈っているときに囁いてくるこの声は、何だろうか。
ああ、今まで俺は、何をしていたのだろうか。
このもやもやとした気持ちは何だ。
神様(仏)に祈っていてるときに頭が真っ白になった。
その時に、今までのことを思い出していた。
自分が、俺が、いくつもの挫折をして今までにいくつもの事をしてきた。
一回も本気で物事をしたことが無いのに気付いた。
父は、何も言わずに去り、母は、「諦めるな。頑張れ」と言い残して去った。
母の姿が、頭の中で蘇り、「祈り切れ。この信心を止めるな。断じて止めてはならない。」と。
そして、母の姿は消えた。
頭が真っ白になっていたのが、道になっていた。
その道は、3つあった。
1つ目は、浪人してもう一度大学受験する。
2つ目は、どこかで就活して働く。
3つ目は、専門学校に行くの3つだった。
祈りながら、考えた。
今までの同期が上の立場になるのは嫌で本気にもなれないと思った。
次に考えたのは、就職することだった。
しかし、この時期になって誰が俺を採用するのだろうか。
「高校生の時に、どれほど休んだことか。」と思えば、採用しないだろう。
最後の選択肢である「専門学校に行く」は、どこで俺の手に何をさせるのか。
ふと思い出した。
高校に入る前の事-
俺は、まだ「僕」と言っていた時だ。
その時は、パソコンであるサイトを見ていた。
サイト名は、「TH」。
パソコンのIT関係、ゲーム関係の専門学校を閲覧していた。
「TH」の資料請求をして、自分の部屋の本棚の奥にしまったことを。
仏間から飛び出て、自分の部屋に行く。
自分の部屋-
資料請求した資料を探す。
あった。
思い出したところに本当にあった。
資料を仏間に持ち込む。
仏間-
資料をみてここにしたい。だけど半年遅れての入学で同期との差は、半年になる。
半年ぐらいだったら何とかなる。これなら本気で出来そうだ。
俺は、そう思った。
決意が固まり、祈りながら誓願した。
その日は、運命的にも3月16日であった。
俺が入っている宗教では、この日が誓願の日であった。
それから半年間は、アルバイトをしてお金を貯めた。
そして、専門学校に入学。
入学して半年間で1年分をした。
在校中は、死に物狂いで勉強した。
初めて本気で物事をしていた。
そして、同期と同じ卒業を手にした。
半年後、漸く就職が出来た。
そして、「ゲーム」を職業のテーマとして楽しくしている。
この小説は、作者の人生を題材にして、「已今来」をテーマとして企画しました。
個人な名前、場所名は、アルファベットでさせて頂きました。
最後まで読んで下さりありがとうございます。
今後とも、よろしくお願いいたします。
※「已今来」は、「過去、現在、未来」のこと。