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第五十四話 水面に映った影

 智也がいなくなって5年、智也がいなくなったのとほぼ同じ時期に、ローズは同時期に歌手活動を再開することを発表し、アメリカに帰った。そして、止まっていた歯車が、その動きを始めた。


――――――――――――――――――――


「そこの暴走族の皆さん~! 止まりなさい~!」


「ヒャッハー! サツのお出ましだ」


「津田、そんな優しい言い方じゃあいつらの耳には届かんぞ……オラー!! そこのあほども!! さっさと止まれ~!」


 大学を卒業した明美は警察に所属していた


――――――――――――――――――――


「近頃、各国で政府の高官が暗殺される事件が多発していたのは皆もニュースで見ていただろう。それがついに日本でも同じような事件がこの数か月多発している。最初に起こったのは長崎、市議員とその息子が毒殺。その次の月に、滋賀県で税務署の役員の車に時限爆弾が仕掛けられ、市役所の駐車所に停車したとたんに爆発、同じようなことが今年に入ってから月一のペースで起こっている。これは国際的な犯罪と言えるだろう」


「発言よろしいでしょうか?」


「はい、どうぞ」


「これまでに殺害された人たちはいずれものちの調べで賄賂やヤクザとのつながりが疑われた人たちばかりです。社会では彼らを支援しようという人々まで現れ始めました」


「そんなのはおかしい! 奴らは犯罪者だ」


「「そうだ、そうだ!」」


「でっ、ですが、彼らが世界各国で命を奪っているのは皆悪人なのでは?」


「君は警察でありながら、彼らを正義のヒーローとでも思っているのか」


「もっ、申し訳ございません。発言を撤回します」


「一概に否定もできないのでは? 彼らの存在が認知されるようになってから見えなかった犯罪が表に出てきて、見えていた犯罪は激減しました」


「結果はどうであれ、彼らのしていることは殺人だ! 確かに彼らが奪っている命は皆悪人のものかもしれないが彼らは本来我々が逮捕し、法で裁かれるべきなのです!」


「たっ、大変です!」


「会議中だぞ! ノックしてから入ってこい!」


「すみませんでした! ですが緊急事態ですので入ってきました!」


「神田刑事と近藤巡査部長はいますか?」


「ここだ。どうした?」


「それが、その」


 ポケットから手紙のようなものを取り出し、会議中の机の上に置いた。

そこには月のマークそして、その手紙には二名の名前が書かれていた。

それを見た周りの警察の関係者たちは二人を見る。


「次の狙いは俺たちってわけか? 冗談じゃない!」


「……」


「なんでお前ら全員黙っている? 同僚が殺されようとしてるんだぞ」


「狙われるってことは」


「そういう事ですよね」


「とりあえず二人を安全なところへ隔離するのがさいゆうせっ」


 突如、ガラスが割れる音と同時に、一人が血を流し倒れた。


「伏せろ~!」


――――――――――――――――――――


「もう一人は、続行不能か、これより帰還する。もう一人は、今夜とど……」


 目が合った、そんな気がした


「多分、気のせいか。随分、大人になったな」


――――――――――――――――――――


「お疲れさん、妹さん元気そうだったか?」


「ああ、元気そうだったよ」


「それじゃー、帰りますか」


「待って!」


 そこには、懐かしい顔が雨上がりの水に映っていた。

ゴールデンウィークも不定期のままです~

見てくださっている皆さんありがとう~

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