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町での土地探し・前編

俺たちはあれからポチに乗って一日くらいでルーベルスというらしいに着いた。(やはり歩きとポチのスピードでは大分差があるらしい)

町について、早速アリー達は家に帰って報告するために魔戦所に向かった。(この時点でポチは擬人化していたので、それに驚いたアリー達の反応も面白かったし、それから歩いて通行人が見るたびにポチを凝視するのにも笑えた。)


俺たちは取りあえず、三人で魔戦所の場所の確認と不動産屋の確認をするために、町をブラブラ歩いているのだが。


「なんか、魔石で取引するのを見るのは妙な風景だなー。」


「そうですか?私たちには普通ですが?」


レナは普通と言うが、地球出身の俺から言わせて貰えば、皆が宝石商に見えて仕方ない。

どの店も鑑定用のルーペみたいな魔道具で魔石の鑑定をして、その価値に見合った技術的な物を渡している。(道に出しているのが露店なので例を挙げるのが露店でのアクセサリー型魔道具になるのだが)


例えば、アリーから貰った指輪タイプの通信用魔道具なら、通常は赤色の拳大の魔石から青色の直径が500円玉位の魔石で取引されるらしい。

ここで、魔石の価値を言うと


紫→通常の宿に一泊できるくらい他各種子供用教材


白→使い捨ての攻撃用魔道具各種


黒→各種魔道書や魔剣(使い手の魔力を消費するタイプ)


青→モンスター大全、解明済み魔法陣大全(定期的に水晶に触れさせる事で更新可能)


赤→大気中の魔素を取り込み放出できる、魔力の無い者にでも使用可能な魔道具(アクセサリー位の大きさ)


銀→魔道具型の乗り物(風、火、水の魔法などの推進力を使用する大規模魔法陣を使用しているタイプの小型の物→魔道馬車や一人乗り魔道バイク)


金→ドラゴンの鱗や、ユニコーン、フェニックスなどの体の一部を使ったエネルギー永久機関を使用した大型の乗り物(浮遊大陸のカテゴリがこれ)


非売品→個人依頼でのみ取引する物→オーパーツ、個人研究の魔法陣


国のお抱え奴隷商の奴隷→千差万別(レベルや容姿による)


国の関与しない、闇市での奴隷(人攫いなどによる者。稀にだが、性奴隷として、極上の美人が売りに出される。)

基本土地を不動産業者から魔石と交換して貰い、水晶から任意の家を出して住む。(セキュリティーが厳重な家、屋敷ほど質の良い魔石が必要。)


一軒家→拳大の銀色の魔石1個


2階建て→1個と赤5個


三階建て→2個


お城→拳大の金色の魔石一個


金色の魔石はグランゾーが吐き出していたはずだ。なので、レベル10位の魔物を倒さないとお城ほどの家は無理だろう。

(これは、水晶で出す場合であって、建築関係の魔法(地属性の魔法や金属属性の魔法、木の魔法)が得意な者に頼めば若干融通が利く)


それぞれ、今までの統計で色が変わるのは10個で魔物の強さも、水晶から出る物の価値も変わるらしい



(・・・ドラゴンやユニコーンがいたのも驚いたが、バイクとかが有るのも驚いたな。しかし、それでなんで、冷蔵庫やクーラーが無いんだ?魔石とコストが合わないのか?今一基準が分からんな。まー、土地と家さえ手に入れれば後は遺跡で魔石集めをしてれば強くもなって、色んな魔道具も水晶から出せるようになるだろ。)


「魔石の大体の価値は分かったから、次は土地と家だな。不動産業者は何処?」


「それなら、魔戦所の近くです。魔戦所の性格上、土地や家を買い求める人はたくさんいますから。先ずは魔戦所に行きましょう。」


「分かった。」


そうして、俺たちは魔戦所へ向かった・・・のだが。



「・・・随分変な目で見られてるな。」


「多分、皆ポチちゃんと総司様の事で怪しんでるのだと思います。一般人は普段は鑑定の魔道具は付けていませんが、魔戦所に通ったり遺跡なんかに潜ったりする人は、普段でも付けていて、魔物を見るのと同じくらい頻繁に人のレベルを見ますから。その魔道具が魔力が無い人の使役魔獣がレベル10に近いとあっては気にしないほうがおかしいです。更に言えば、魔道具が見栄を張って高レベルだと言う筈が有りませんから、真実だと言われているので、余計に怪しんでいるのでしょう。」


なるほどねー?確かに一理あるわ。


「なら、気にしなくてもいいって事か?」


「ええ、基本的には。」


「例外はあると?」


「来る時も言いましたが、稀に「手におえない魔物の大群が来るから助けてくれ」、と依頼をしてくる場合があるので、その時に備えて、名簿とパーティー名とメンバー名、住居を登録しておく位ですね。レベルが低い方にはそういう依頼は来にくいですが、連れているメンバーが高レベルだと緊急時はそのメンバー頼みで低レベルのリーダーにも話が来るのは有りますから。後はその時に係りの者が連絡を寄越すはずです。」


「住居が決まってない、今の段階では?」


「取りあえず保留にしておけば問題ありません。・・・っと、着きました。入りましょうか。」


言われて見た建物は、カラオケボックスでした。






「えーっと・・・。正面の受付でいいのかな?」


「はい、取りあえず登録ですね。最初に遺跡の扉の使用料を払う必要があります。これは、全ての扉を使用する人が纏めてこの位の魔石(拳大の白色魔石)ですね。年に一度の更新でいけますから、殆どの熟練者はこれで登録してます。他には、各扉の階層別で一階層は無料なのですが、2階層から行く場合はこの位(100円玉位の紫魔石)は必要ですし。三階層になると、この位(赤色)が必要になります。これは単に、一階層から行くのが煩わしい人に対しての配慮ですね。遺跡に入らなくとも周りの魔物を狩るだけで、場所によってはこれ位(白)のは手に入りますし。とにかく階層ごとのフロアが別の空間になっているのか、物凄く広いんです。私は2階までしか降りたことが有りませんが、それでも直線で優に一日は歩き詰でしたからね。」


「扉の上の札は?」


「町と村の名称です。各町村の魔戦所から行ける遺跡は一つだけです。後は、その遺跡がある町に行って、その魔戦所の遺跡の扉から遺跡に入る必要があります。」


へー、色々面倒だな。


「じゃ、先ずは登録してから不動産に行こうか。」


「はい。」






「すいませーん、扉を使いたいんで登録お願いします。あ、此方の方だけでいいですので。私はしてますから。」


レナがそういうと、魔戦所の職員さんが驚いてヒソヒソとレナに耳打ちをしていた。


「レナ様。どうしたんですか?この人。遂に彼氏が出来ましたか?」


「いえ。実は・・・」


と、数分の間当たり障りのない質疑応答を繰り返して。


「解かりました、総司さん。この人を宜しくお願いしますね?私たちにとっては結構大事な方ですから。・・・それでは、片手を出してください。血を採取して、登録します。水晶に覚えさせますので、ここで、一度やっておけばもう何処の扉を使おうと構いません。もっとも、遺跡を使う場合は、2階以上は魔石が要りますが。」


そう言われ、俺は空間から、拳大の白色魔石を出して、渡したのだが。


「流石、レナ様の選んだ人ですね。空間の魔法なんて、初めて見ました。けど、これなら安心です。・・・では、手を・・・はい。」


言われたとおり、手を出して針の様な物で突かれ、血が出た所で水晶に張付けられた。


そして、水晶から光が溢れ、やんだ後に。


「これで終了です。今から潜りますか?


「いえ、これから私と総司様と姉さん、あと他にもそこの連れともう一人居るので、少し広めの土地を見繕いに不動産の方へ行きます。・・・では、行きましょうか。」


「応!」


「じゃー、また明日ねー?」



そういう職員さん(あとでレナに聞いたら、不貞腐れながらリーゼと言うらしいことを聞いた。)に見送られ、向かいの不動産屋に入って行った。



不動産は一変して事務局の様な所だった。

正面に受付が有り、窓口が三つ。

反対側に椅子が有り、そこで待つようだ。


「受付にそのまま行けばいのか?」


「はい、今は空いている様なので、直ぐに交渉が出来ます。」


そうして、目の前の受付に行くと。


「いらっしゃいませ。この度はどのような物件をお求めですか?」


俺に代わってレナが答える。


「出来れば、お城位の大きさの建物が入るくらいの広さで、地下室を作れるくらいに適度に土が柔らかい場所をお願いします。もしくは大きな建物で魔道具研究が出来る建物があれば、それでも良いです。」


・・・うん、俺の考えをそのまま言ってくれたよ。


その要求に受付の人が


「それなら、土地のみが一か所。建物付きが三か所ですね。土地のみの処は旧の魔戦所の高レベルの方の屋敷跡地ですから、場所がかなりここから遠いですので、他から離れている分、音を起てても迷惑は左程掛かりません。建物付きの方は市街地に近い分セキュリティーを組み直さないといけないので、その分魔道具での補てんが必要です。・・・場所だけでも見ていきますか?」


「お願いします。」


とのレナの言葉で、物件めぐりが始まった。



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