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王都への旅路7

 門をくぐって王宮の前に着いたアンキ達は途方に暮れていた。

「なによそれー。全然まだまだじゃないのー。」

「そんなこと言うなよ。」

そう、王宮といえど王が住む場所だけでなく、政治の場、他の大国約10国の大使館、小国の大使館、村長が滞在時に止まる建物、食堂、兵士宿舎に訓練場、さらに東京で言うならディズニーリゾートほどの大きさがある広大な庭園などなどほかにも様々な建物があり、その全てが1匹1匹シロガメの背で、そのシロガメ達は20分に1.5歩というとても遅いスピードでうごきまわっているのである。

「さ、文句行ってないでさっさと行くぞ。」

 アンキとマナとクロが門をくぐって橋を渡ると、関所があった。

「お前達何をしに来た。」

門番が尋ねてきた。

「大王様にお会いしたい。」

アンキが答える。

「大王様に会いたいのなら名を名乗れ。」

「コダート村の新米バスター、アンキ。」

「同じくマナ。」

「ガウオウ。」【クロだ】

アンキとマナとクロが名乗る。

「して理由は。」

門番が聞く。

「国立コダート村モンスターバスター育成スクールの教師、サラトの使い、また大王様への忠誠を誓い、正式にモンスターバスターとなるためだ。」

アンキが答える。

「よしわかった。取り次ごう。だが次の宿亀に乗って明日まで待て。」

門が開いた。

アンキとマナとクロが門の中にはいるとちょうど宿亀がいた。

「お、来ている。早く行こう。」

しかし、宿亀の前に人垣ができていてとても近づけない。何事かとアンキ達がいって見ると、人垣の真ん中にフェニックスをつれたおじさんがいた。

「どうしたんですか。」

「それがですね、このフェニックスのヒナは人になつかなくて里親を捜しているのですがなかなかなつく人が見つからなくて困っているのですよ。何しろいい加減に渡すことはできないし、あと、この子は旅が好きで放そうかと思った事もあったのですがこの子はまだヒナ、うまく野生化できないからハンターの人にペットとして飼ってもらおうと思い各地を回っているのですよ。」

「なるほど、それは大変ですね。ちょっとその子を見せてもらえませんか。」

「ええ、いいですよ。」

アンキがそのヒナを見てみると、なるほど凶暴そうな目をしている。その上、

ギャオウ グアー

と鳴くのでだれでも引いてしまう。

 アンキ達が泊まる宿亀はそのおじさんと同じ所だったのでアンキは一晩そのフェニックスのヒナをなつかせようとしてみた。

「良し、戻ってこい。」 ぽてっ

「やめろ、糞を人の頭の上に落とすな。もう。」

「アンキ、まだやるの。」

「ああ、絶対にこいつをなつかせてやるんだ。」

そうして夜は更けていった。

 次の日の朝、マナとクロとおじさんがアンキの部屋へ行ってみると、アンキとそのフェニックスのヒナは一緒に寝ていた。だが、起きたとたん、

「このやろー。」  グギャーオギャオーウ  ボカスカ 

けんかを始めた。

「すばらしい、アンキ君、この子の里親になってくれませんか。」

「え、いいんですか。」

「ええ、この子がこんなに人になついたのはあなたが初めてです。どうかこの子の里親になってください。」

「え、こんなにけんかしてたのにいいんですか。」

こうして、フェニックスのヒナを仲間に加えてアンキ、マナ、クロの旅はもうすぐ終わるのだった。

                                                つづく

これはちょっと恥ずかしいですが・・・・。

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