王都への旅路2
「あーひまだ。ひますぎる。ひまだから魔獸ハントしよう。」
「バカなこといってないでさっさと行くよ。
アンキとマナは平和の森を突っ切って進んでいた。平和の森とは、全く無害な魔獸や、癒しに優れた魔獸しか生息していない森である。ゆえに魔獸もみな草食。そんな所を進んでいるのだからやんちゃぼうずのアンキが退屈するのも無理はない。
ユーイユーイ
「あ、コザトペンギンがなついてきた。」
「迷子なのかな。」
「よし、おまえ俺たちに着いてくるか。」
ユイユーイ
「よし、おまえの名前はコッペだ。」
ユーイ
こうして、コザトペンギンのコッペが仲間になった。
アンキ、マナ、コッペが湖の畔を歩いていると。
石を池に投げ込むような音がしてヒラッピが18匹ほど飛び出してきた。
「な、ヒラッピ!」
「まかせろ。」
シュインッというような音がしてヒラッピがアンキにぶった切られる。
ユユーイ【すごーい】
「やっぱ太刀が一番だ。」
オルガスに向かってアンキが走りながら剣を構えたとき、とっさに宝石はアンキの意識にあったもの、太刀に変化したのだ。そして雷をまとった太刀が、オルガスを切り裂いたのである本来あるはずの自己再生能力が発動しなかったのもこの雷による神経麻痺の効果である。
「マナ、食うか。意外とうまいぞ。」
また、その刃にまとった雷によってオルガスは一瞬で焼き魚になった。
「いらないわよ。」
「そうか、この肉うまいのに。」
そして、二人は森の奥、三樹の分かれ道に向かったのだ。
つづく
ちなみにヒラッピは単純にピラニアがとても鋭い歯を持ったような魚だと思ってください。