独白(その1)
私...いつ性欲に目覚めたのかしら。
勿論、正確な日時なんかは覚えていない。
けれど、あのときの感覚だけは、今も身体のどこかに沈んでいる。
それは、はっきりと男を欲する欲望だったわ。
あとで知った「隠微」や「背徳」という言葉が、妙にしっくりくる感覚。
間違いなく、そういうものだった。
でも、その欲望を満たすには、私は幼すぎたの。
どう処理していいのか分からない。
――我慢すればいい。そう、我慢すれば。
――この欲望は悪魔、私を悪い人間にする悪魔ね。
私は、そう自分に言い聞かせた。
やがて、自慰行為を覚えたわ。
誰にも知られず、誰にも触れられずに、欲望を始末する方法。
初めてエクスタシーに達したとき、とってもびっくりしたの。
勿論、言いようもないほど気持ちよかったわ。
それで、自分で自分をこんなにも気持ちよくさせることができると知って、とっても驚いたの。
達成感、と言ってもいいのかも知れない。
自分ひとりで、ここまで来られるんだ、みたいな。
そして、この達成感を手放すことはできないだろうな――そう直感した。
実際、その通りだったわ。
それでも私は、自分を欲望に贖えない、フシダラな人間だとは認めたくなかった。
でもね、単に往生際が悪かったのね。
学校で女友達とセックスの話をすることがあったわ。
もう経験があるという彼女たちの話を、私は笑いながら聞いていた。
けれど、その間にも、身体は正直だった。
下着が湿っていくのを感じながら、私は思った。
やっぱり私は、フシダラなんだ、と。
彼女たちのセックスには、愛がある。
でも、私の自慰行為には、欲望しかない。
なんて私はイヤラシイ女なの?、なんてね。
でもね、この欲望が私を大きく変えて行くことになるのよ。
じゃあ、続きはまた今度ね。




