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彼と彼女のデザイア。  作者: さんまぐ
シェルガイ-風のグェンドゥ。

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第62話 トコトンやりましょうよ。

目覚めた国府台帝王の身体はまだ斜めのままだった。

そして横にはオシコがいた。


「オシコさん」

「目覚めた?起きるなんて立派よ?」


「立派?」

「ビャルゴゥの浄化力でやられたあなたの身体は浄化力に蝕まれているのよ。多分人間の部分があるから生き延びられているわ」


ここまで聞いてもなんとも思わない国府台帝王は「奴らを追いたいんで次の魔物をください」と言い出した。


「帝王?」

「取り込んだら治りませんか?」


オシコ自体にまだ人の心は残っていた。


魔物と体を合わせた国府台帝王とは別の方法で身体を魔物にしたオシコは、魔物になった時に一定の人間未満は人に見えなくなっていた。


人に見えない以上、良くて行きずりの小鳥くらいにしか見えない命だった。

一定値を超えた魔物は個体として認識することができた。


だからこそ、国府台帝王は人喰い鬼とウインドホースを取り込んで、ようやく人に見えた。

そしてその才能は愛すべき仲間に見えていた。


その国府台帝王が、より魔物を取り込んだらどうなってしまうのか、オシコは震えながら「本気?」と聞いた。


「ええ、治りませんか?」

「…治るわ。でも使いこなせるかしら?」

「良いじゃないですか。トコトンやりましょうよ」


オシコは「敵わないわ」と言うと席を外し、2体の魔物を連れてきた。


「この子はファイヤーハミング。知ってる?」

「ええ、人の頃にウォーターガンで挑んだら勝てませんでした」

「そう。この子は火を放てば耐水能力にも耐火能力にもなるし、攻撃としても火を放てるからそうなるわね」


「そっちの奴は?」

「レーゼは断崖絶壁で海に入れないから知らないわね。ストロングオクトパスよ。海に居て掴む力が強くて余程の力自慢じゃないと、握り潰されるわ。このサイズで船とかも沈めるのよ」


「水棲生物…ビャルゴゥの攻撃に備えるんですか?」

「それもあるけどグェンドゥの神殿は海上で、そしてファイヤーハミングは対シュザークよ。スェイリィの奴は単純に強いから4体の魔物を取り込んだ帝王なら推定値で神獣武器とやりあえるわ」


「じゃあ、頼めますか?」

「ええ、ありがとう帝王。あなたのおかげでコジナーはきっと救われるわ」


一度起こされた国府台帝王はストロングオクトパスが消え、ファイヤーハミングが残っていることに気付きオシコに話しかけた。


「一気に2体の魔物の特性を理解なんて無茶苦茶よ。まずは動かしてみなさい」


オシコの言葉に従って下半身をタコに変えた国府台帝王はそれを外まで伸ばすと手短に岩を粉砕する。


「本当に凄いわ。ここからあそこまで触手を延ばすのね」

「何となくですがやれました。どうします?このままグェンドゥの所に行きますか?」


「さっきは海上と言ったけど時間的に無理よ。あっちにはレーゼの姫が居るからゲートを使って移動するわ。だから帝王は体を馴染ませて」

「4体の魔物を取り込めば、俺でもグェンドゥに勝てますか?そもそもオシコさんなら神獣に勝てるんじゃ?」


国府台帝王の疑問にオシコは神獣は一対一には強く、多対一に弱いことを説明しながら「私や帝王を送り込むより、海に住む海ゴブリンを2千匹でもけしかけたほうがコストパフォーマンスがいいわ」と言う。


理解できた国府台帝王は「じゃあまた子供でも試しますか?」と聞く。


「出来るの?」

「ええ、今度は8体用意してください」

「8体?まあ良いけど」


オシコが用意した8人の女たち。

半魔半人は半分居たが、国府台帝王は気にせずに抱き始めるととんでもない手に出た。


触手全てを性器に変えると8人同時に交尾を始める。


触手のおぞましさに逃げ出したい女達を、無視して突き上げながら国府台帝王はタラーベを呼んでもらい、自身の性器で突き上げていた。

交尾は6時間に及び、タラーベがグッタリとした所で終わりを迎えた。


「…凄いわね」

「そうですか?し足りないですね。身体に魔物が3体も入っているからですかね?ファイヤーハミングはどうします?」


「やるの?」

「やりますよ」


オシコは少し残念そうに手をかざし国府台帝王を眠らせると、ファイヤーハミングと合成を済ませた。


起きた国府台帝王は耐火能力の他に飛翔能力まで手に入れていた。

別にそのチカラは交尾に必要ないが、合成のたびに新たな女を用意してもらい、試すように交尾を済ませた国府台帝王。


行為後の物足りなさを埋める為に、タラーベを呼んでもらおうとした国府台帝王の前に、顔を上気させたオシコが来て「私はどう?」と聞いてきた。


「オシコさん?」

「あなた、気付かない?物凄い魅力的な男よ?」


3体の魔物を取り込んだ所でも、既に同じ土俵に立てていた国府台帝王だったが、4体を取り込んだ国府台帝王は生物的にもオシコの興味を惹く存在だった。


国府台帝王からすれば自身の変化はさほど感じられず、オシコの言葉を信じられなかったが、オシコが見せる女の顔に嘘なんかなく、寄りかかられた国府台帝王はオシコを抱いた。


「まずは人の姿同士」と言われた国府台帝王は、じっくりと時間をかけてオシコとまぐわう。


そのまま「人喰い鬼の力で抱きしめなさい」と言われて、力一杯抱きしめると満足そうに受け入れるオシコ。

そんなオシコを見て、国府台帝王は局部をウインドホースと人喰い鬼のものにして貫くと、オシコは辛そうな声をあげたが、本人も人の姿をやめ魔物の姿になると嬉々として受け入れて、「ストロングオクトパスにもなって力一杯抱きしめて!」と嬌声をあげる。


止まることのない魔物同士の交尾。

オシコは悦びの中で溜まっていたことを口にする。


「25年ぶりの感覚!たまらない!」

「25年?」

「そうよ!約300年前にコジナーが閉じられてからコジナーで生き抜いた!魔物の軍勢を用意して地球にゲートが繋がった日、ゲートが弱まったタイミングで外に出た!だから久しぶりよ!」

「なら心ゆくまで味わってくれ」


国府台帝王はオシコを抱きながらコジナーにはオシコを抱ける存在がいる事に少し不満を抱いていた。


国府台帝王とオシコの行為は夜を徹して行われた。

朝日が昇る頃、悦びのピークを迎え気絶するように果てたオシコ。


そんなオシコは目覚めると一つの仕事を頼んだ。

それは国府台帝王向きのものだった。

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