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彼と彼女のデザイア。  作者: さんまぐ
地球/シェルガイ-最悪の最悪へ。

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136/155

第136話 弄ぶなんて言語道断です!

飛鳥山公園にはミスティラとセムラと、息も絶え絶えだが動かせるようになったカヌレとキャメラルが居た。

アチャンメは花屋から戻ってきて「クモヒラ?そのゴミカス連中どうすんダ?」と聞く。


アチャンメに「待ってて」と微笑んだ雲平は、カヌレの手を取って「カヌレさん、治しますね」と言うと怪我を全て治してしまう。

セムラとミスティラでも苦労する怪我なのに、治してしまう雲平の異常さにミスティラが目を丸くして、パウンドは泣いて感謝を告げる。


カヌレは泣きながら「雲平殿…あんこ殿が…」と言うと、首を横に振った雲平が「カヌレさんも大変でしたよ」と返す。


「だが申し訳が立たない。この者達にあんこ殿が…」

「ええ、日本じゃ痛めつけちゃダメなんですって。だからシェルガイで殺しましょう。ミスティラも行くよね。セムラさん、日本は怖いから俺といてください。父さんは母さん達を連れてきてよ」

「はい。私は雲平さんと居ますよ」

「俺もコイツらぶん殴りてえって」

「雲平くん!俺も殺す!」

「うん。1人あげるから、カヌレさんとボコボコにしてね。すぐ殺しちゃダメだよ」


アチャンメとキャメラルは波に乗り遅れた事もあり、冷静に皆を止めようとしたが止まらなかった。

それどころかデザーブレイドを取り出して、「えい」と言って雷に苦しむ菅野篤志の胸に突き立てると「お前は俺だ。楽に死ねると思うな」と言ってゲートに向かって投げ捨てた。


これを見たアチャンメとキャメラルは「なんかヤベェよアレ!」、「止めんぞ!」と言って病院に駆け出していた。


「クモヒラのお陰で身体強化が使える」

「このまま走るぞ!」

「誰が止めるんだ?」

「婆ちゃんか?」


そう言いながら病院に着いた2人は、アグリや瓜子の顔を見ながら、雲平を止められるのはあんこだと気付く。


2人は開けっぱなしのあんこの病室に飛び込むと、「やべぇ!助けてくれ!」、「アンコ!アンコの出番だ!お前じゃないとダメだ!!」と言って、「アグリ!お前は婆ちゃんだ!」「母ちゃんはアンコの親だ!」と次々に指示を出す。


「王子はアンコ!」

「私はホイップだ!クモヒラがアンコを痛めつけたゴミカスを、シェルガイで殺すって連れて行っちまった!なんかやべーんだよ!止めんぞ!」



瓜子の身体強化が運動機能では無かったことで、少し遅れてしまったがゲートを潜るとレーゼに着く。


裏庭に出てすぐ、金太郎が1人の構成員を痛めつけていた。


「ほらほら、かかってこいって。お前は幸せだぜ?他の仲間達なんて今どうなってるやらな」


そう言いながら、構成員が必死に放つファイヤーボールを気配を消して回避すると、死角から強烈な一撃を入れて、「死ぬまで遊んでやる。お前が勝てば無罪放免だ。こいよ」と言って笑っていた。


アグリが「お父さん!」と呼びかけると、金太郎は「おお!アグリ!お前もぶん殴るか?」と言いながら、構成員を殴り続け、「いや、女の敵だがアグリは可愛いから殴られたほうが喜ぶかも知れんな」と言って、シェイクを見て「王子も一発どうですか?」と誘ってくる。


確かに異質さはある。

キレているからの一言で片付けるのは違っていて、どう見ても普段の金太郎ではない。


皆が困惑する中、「おやめ!」と言った、かのこの叫びに、金太郎はハッとなって「オフクロ?」と言う。


「いい年して何やってんだい!痛めつけるなとは言いません。弄ぶなんて言語道断です!ホイップくん、氷の檻に入れちゃって」


かのこの指示で氷結結界を応用して氷の檻に閉じ込めると「なにやってんの金太郎」とかのこはボヤく。


金太郎は「いやぁ、なんか痛めつけなきゃって気になってたんだよ」と照れて頭をかきながら、あんこに気付くと「お、あんこちゃん。おじさんが痛めつけたからな!もう怖くないよ!」と自慢げに言い、かのこから怒られていた。


シェイクが「アゴール!雲平達は!?」と聞くと、金太郎は「あれ?皆各々好きな所でブチ殺す話になって、俺は我慢できないから、ここでやったんですよ。バニエ達は何処だろう?アグリ、ビャルゴゥに聞いてくんね?」と言い、アグリがビャルゴゥに聞くと、我慢できなくなったバニエが先に進んだ通り道で、構成員を1人痛めつけていると言われる。

行くとバニエは怒りに支配されつつも、日本生活の不満。レーゼと日本政府の板挟みのストレスをぶつけていて見ていられなかった。


その先はビャルゴゥに聞くまでもなかった。

声援の先にカヌレとパウンドとミスティラが居て、心のままに構成員を痛めつける。

カヌレとパウンドは力任せに構成員の両腕を引っ張り、引きちぎろうとしてみたり、そこにミスティラがアースボールをぶつけたりしていて、死にかけるとヒールで呼び戻して勝手に死ぬなと言いながらタコ殴りにする。


正気に戻った3人も「何故か怒りが込み上げてきて我慢できなかった」と言う。


これには何かあると思った時、広場からは大歓声が聞こえてきた。

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